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黒天白地 とある少女たちの物語  作者: たーじ
一縷の光の少女
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一縷の光の少女 ファイナル

「うゎ・・・・・・。何よ、あれは・・・・・・。」

そんなことをつぶやきつつ控室に戻ると

正面に暗い笑みを浮かべる有栖がいた。

「あーやーめー?」

怖い。何だかものすごい怖い。なぜかわからないがここで逃げないと大変なことになる。気がする。

「・・・・・・。なに、あり・・・・・・す?」

「・・・・・・あんなに迷い、準備に手間取り、ようやくぶつかったと思ったら何もないところで剣を振り、敷いてあったガードをわざわざ消して、挙句の果てにあんなでかいエネルギー弾に自ら突っ込み自爆して・・・・・・。私の時間を返せやぁぁぁぁ!!!!1」

「ひっ!」

全力で逃げる彩萌を杖片手に追いかける有栖。

と、彩萌に救いの手が。

「・・・・・・また大変なことに。」

「あ!燐!助けて!」

「燐・・・・・・あんたもあんたでなんで待ちぼうけだったのよ。ヒマしてるこっちの身になれ!」

「ヒマしてたのは私も同じ。」

「どういうことよ?」

「さっき同じことの繰り返しをしてたのはだれ?」

「う・・・・・・。」

「で、さ。燐、何したの?なんかよくわからない内に負けてたんだけど。」

「ただの幻術(ハルシオン)。」

その言葉に二人は停止した。

「ハル・・・・・・シオン?」

彩萌がポツリとつぶやいた後、

「「って、え!?幻術(ハルシオン)!?りわんたってしはのるぼしうおごんをなやんぶてったつのかえるの!?!?」

二人そろって大騒ぎして。

「私は聖徳太子じゃない。」

燐は呆れた。

幻術(ハルシオン)って、あの希少な体質のこと?」

「そう。」

「うそ・・・・・・信じられないかも。」

「ほんと。」

幻術(ハルシオン)、正確には 干渉系に属する体質の総称。数は本当に少なく5億人に一人いるかどうか。効果は人それぞれだがあらゆる生物の意識、精神系に介入する力という点で共通している。

「で、具体的な能力は?」

「1つ。意識、精神系に介入し、ある程度認識にデコイを混ぜたり認識できなくする力。2つ。定めた特殊結界中で現実を少しゆがめる力。」

「ちょ!?1つ目はまだしも、現実をゆがめるってそれ、なによ!?!?」

「大してすごくない。特定の物一つに宿る属性を変更したり、術の効果を少し書き換えたり。そのぐらいが限界。世界の理をゆがめるのは無理。」

「・・・・・・じゃあ、あんたがしたのって・・・・・・?」

「やったことは簡単。彩萌の認識にデコイを混ぜ、攻撃を当たらなくして、防御を崩し、とどめを入れただけ。」

「じゃあ、さっき有栖が言っていたエネルギー弾って・・・・・・?」

「彩萌から見たら小石に見えただろうね。」

「なるほどねぇ、まんまとやられたわけか。・・・・・・電話だ。ちょっと失礼するよ。」

「燐・・・・・・あんたどこまで底なしなのよ?」

「ただの詐欺。見た目だけだよ。現に魔法の腕では有栖にはかなわないし、彩萌の体術にはついていくのが精一杯。」

ところで彩萌は何を話しているのだろうか。

「んなこと言ったって幻術(ハルシオン)の能力は底なしじゃない。」

「そうとも限らない。干渉系全般、自我の極めて強い奴には効果は薄れる。自我のない奴には効果が無い。幻術(ハルシオン)は看破されたらものすごい不利だし、何よりただごまかすだけだから爆発力が無い。現にあの小石避けられたら詰み。意外と不便。」

「ふうん。そんなもの


「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!」

彩萌が絶叫した。あまりの大音響にびっくりした有栖はひっくり返り、燐は上品に口に手を当てた。


「ちょっと、それは無理!・・・・・・え?いやいやいや、ちょっと待った!ねえ、・・・・・・いや、遠ぉい!ちょっと待って、ねえ、ねえってば!!!!!!」

顔を真っ赤にして呼びかけるも返事が無い。切られたようだ。

「痛たたたた・・・・・・どうしたの?」

「・・・・・・・・・・・・ずいぶんだな。」

「あ、えっと・・・・・・その・・・・・・ごめん。」

「よっぽどのことじゃないの?それ。」

「うん。・・・・・・ギルドバトルのことね。」

そういうと二人は身を乗り出して来た。

「日時は明後日14:00から。」

「「ふんふん。」」

「・・・・・・場所は王都マーガルの南部にある「ガルムベルグ闘技館」。」

「うげっ!!」

「・・・・・・え?」

二人の呻き声の原因は簡単。王都マーガルはここから480kmの地点にある。しかもここは辺境の村「フィラル」。王都までのインフラは無いに等しいのだ。近くの村を迂回しないといけない。実質山道を99km。さらにそこから超高速車を4本乗り換え2日。はっきり言って今から出てぎりぎり間に合うレベル。

「しかも出場クラスがなぜかラファエラ級。上から2番目だよ。どこでも良いなんて言うべきじゃなかったね。」

「ちょ!?」

「・・・・・・。」

とどめとばかりに。

「これが一番問題。・・・・・・相手は「宵闇の狩人」。」

「「はぁ!?!?」」

二人は彩萌と同じぐらい絶叫した。・・・・・・無理もない。「宵闇の狩人」はとにかく人数が多い有名ギルド。リーダーの「雨切(あめきり) 天城(あまぎ)」をはじめとするメンバーはなんと44人。全ギルド中4位タイの人数で、実力は尋常ではない。全国大会のマーガル杯で前回準優勝した「レッドスカイ」を地区大会で追い詰めたという強さだ。そのときは負けたらしいが、相当な実力だ。

はっきり言う。ホワイト・スラーに勝ち目はほとんどない。

「さってと、時間もないし、さっさと行こう!」

「ちょ、あっさりしすぎ!!」

「吹っ切れた。」

「・・・・・・うぁー・・・・・・彩萌がいつになく淡白だ・・・・・・。」

「さっさと支度して。もう実感湧かないし。」

「「・・・・・・。」」

時刻は4月18日、AM11:00。フィエルの人たちにしばらく旅に出ることを伝え、重い腰を上げた。

はい、第一章終了です。

ここまで長かったのか短かったのか・・・・・・。(笑)

ぶっちゃけやりたいようにやってきたので滅茶苦茶かもです。

ここまで読んでくださりありがとうございます。

次章「戦乱世界のタクティクス」もどうぞよろしくお願いします。




彩萌よ、自重しろ。

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