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黒天白地 とある少女たちの物語  作者: たーじ
一縷の光の少女
3/26

一縷の光の少女 3

「まだまだ!「煉獄・遷炎無双(レーヴァディン)!」」

闘技場に出ることになった三人は練習場にいた。

・・・・・・いや、練習場なのか?ここは。

「さすがは有栖。トンデモ魔法ばっかり。こんなの一発でも貰ったら即アウトだね。」

彩萌の目の前に迫る二対の炎の津波。軽く10mを上回る高さだ。

座標移動(ポイントスライド)(ゼロ)!まだまだ!土崩(バインド)大山鳴動(ブラストネイチャ)!!」

有栖の目の前にワープ、即座に魔法を起動。彩萌のレイピアの太刀筋に沿って大小様々な石が襲いかかる。

「おっと、そうきたか!「鉄壁・絶対防衛線(アブソリュートフォート)」これでどうかしら?」

有栖の眼前に巨大魔法陣が展開される。土崩(バインド)大山鳴動(ブラストネイチャ)を全段受け止める。

・・・・・・さっきからずっとこんな調子である。一発で決まりかねない魔法を互いに打ち合い、なおかつ互いの攻撃を全段完璧にいなしていく。こんな調子で30分経過している。

「やられた、座標変換(ポイントスライド)(パスト)!」

さっきワープした地点に戻る彩萌。呼吸を整え。相手を見据える。

「はぁっ・・・・・・はぁっ・・・・・・」

「く・・・・・・そ、相変わらずだね。」

「何を、言ってる、?、有栖こそ、強い魔法ガンガン使ってるしね。」

「それを完全に避けていく彩萌もどうかと思うけどね。」

言いながら二人はそれぞれ魔法発動体のコアの確認をしていく。このコアを消費して魔法を行使していくのだが、有栖は上限20個、現在12個。彩萌は上限16個、現在10個だ。

時間と体力を使いコアは回復できる。だが彩萌にとっては体の中と外で同時に運動するようなものだ。かなりつらい。現にいま、コアの回復をしている彩萌はかすかだが熱病のように顔がほてり、汗が流れている。一方、有栖は有栖でコアが切れたら彩萌にかなうはずがなく、慎重にコアの管理をしなければならない。彩萌ほど消費は激しくないが逆に言えば消費を激しくできないのだ。

正確に言えばコアの切れた状態で無理に魔法を使うと莫大な負荷がかかるのだ。


互いが互いに休息を取るべきと判断したからか。一抹の不安は残るがひと時の静寂が流れる。

「「・・・・・・。」」

しかし静寂は長くは続かない。時間にして3分。互いのコアが6個回復したところで動いた。

「天空に我を!イユ・セザ・ヴィクォイ!」

先手は彩萌。天空に飛び上がる。高度は40m程度か。


「いちいちコア消費する技なの?それ?」

「心配しないの。自覚はあるし、飛んだだけでは終わらないぞ!」

声が届くこと自体妙だがそんなことは気にしてはいられない。

天破斬(ルミナブレイク)冥王の断罪(フォール・ザ・プルート)!」

直後、彩萌を中心に莫大な閃光が放たれる。

いや、違う。

恐ろしいまでの量の魔法陣が自然発光しているだけだ。莫大な力を受けた彩萌がまっすぐ、異様なまでの速度で降下してくる。

「交差・地盤反転(アースハウンド)!」

対し有栖は特殊魔法を発動。彩萌と有栖の位置を強制反転、彩萌は空振りし、地面に激突。恐ろしいまでの量の砂煙を巻き上げた。追撃はかからない。砂煙が邪魔だ。

「チッ!なかなか当たらないな・・・・・・。」

「彩萌もさすがに自爆しないか。」

風破(エウロス)晴嵐乱舞(ゲイルテンペスト)!」

刹那、砂煙ごと上空につむじ風、もとい、竜巻を巻き上げた。一直線に有栖に向かうルートだ。はたから見るとそれは土の槍だ。

「くっ!」

これを特に術は使わず受け止め、逆に利用、どうにか距離を取る。

輝風(カタストルフ)虹爆炎暴風(アイリスインフェルノ)!」

返す刀、虹色の光条が発された。

「ひあっ!?」

バックステップで間一髪。避けた。地面が赤く焼けている。彩萌は肝を冷やす。

「チィ!天罰(ジャッジメント)誘いの光条(ホーリージパード)!」「天破(ルミナ)光闇破双(ラグナロク)!」

どちらも戦争の名を冠する術式。

彩萌は9のコアを使い大技、ラグナロクを起動。恐ろしいまでの量の蒼光を一直線に発射した。本質は雷電。触れた敵を過たず吹き飛ばす。

有栖は有栖でコスト9のホーリージパードを起動。真っ白で混じりけのない、しかしすべてを拒絶するようなまがまがしさを持つ光の槍だ。

双方の業は互角。ゆえに莫大なエネルギーがぶつかった瞬間発生した。それは衝撃波となり辺りを舐め回し、地上の彩萌はなぎ倒され、空中の有栖は彼方に吹き飛ばされていった。

「が・・・・・・はっ!?」

「くっ!?」

また一度仕切り直しだ。


戦況


彩萌:残りコア0、地面になぎ倒され大きなダメージ

有栖:残りコア2、空中を吹き飛んでいる。

初戦闘シーンです。

さて、この世界の魔法についてですよ。戦闘シーンは世界観がわからないと楽しめませんからね。(ぉ


この世界の魔法はコアと呼ばれる結晶を使い魔法を発動していきます。(一部例外あり)

補足をしておくと、彩萌のコアは最大16、有栖のコアが最大20と差があるのはわけがあります。


まず、コアのストックは4個単位で行われます。理由はホルダーに5つ以上あるとコア同士が干渉しあい、術に阻害が生まれるからです。


次にコアの生成は1つのホルダーが常に自動で行います。しかしどんな状況だろうと全てのホルダーを外さない限り止まりません。つまりホルダーをつけすぎると恒常的に体力が奪われていき、彩萌は特に外部での行動も激しいから、体力が持たなくなります。(ちなみに30秒で彩萌の剣の連撃(10秒)に使う体力に等しい体力を消耗します。)だからホルダーを減らし、体力の回復の時間を確保しよう。というわけです。


最後につける場所が無いです。彩萌は小手に1つ、ベルトに2つ、首飾りに1つついていて有栖はこれに加え杖に1つついています。

付けれそうなところにはすでに別の装備がついています。(小手は例外)

ちなみに各術の消費コア数は


彩萌


座標移動系:1

崩系下位(今回は大山鳴動が該当):2

崩系上位(該当なし):4

崩系最上位(該当なし):8

破系下位(晴嵐乱舞が該当):2

破系上位(該当なし):6

破系最上位(光闇破双が該当):9

イユ・セザ・ヴィクォイ:1

冥王贖罪:5


有栖

遷炎無双:3

絶対防衛線:5

地盤反転:3

虹爆炎暴風:4

誘いの光条:9


コストパフォーマンスが微妙な技が多いようですがきちんと理由があります。詳しくは解説にて。(メンドクサガルナオイ


最後まで読んでいただきどうもありがとうございます。次話もよろしくです!

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