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第8話 月に酔いし野獣たち

更新遅くなって申し訳ありません!

俺がシェルに眠らされて・・・気絶させられてからどれくらいたったのだろうか、俺が目を覚ました時には窓から夕日の光が差し込んでいた。

俺はズキズキと鈍い痛みを後頭部に感じながらも馬鹿犬&チビ猫に復讐するために一階に降りて行った、あの二匹にはきついお仕置きが必要だな。


「・・・!?」

一階に降りた俺は言葉を失った・・・何故かって?それは階段を降りて数メートル先に正座をしている二匹と『笑顔の仮面』を装備したレースを見つけたからだ。


「・・・なにしてるんだ?」


「「「ヒロキ!」」」

俺が声をかけると二匹と一人・・・三人は笑顔でこちらを向いた。レースは安堵の笑顔、正座組の笑顔は地獄の苦しみから解放された亡者のような笑顔だった。


「ヒロキ〜たすけて〜!」


「ヒロキ・・・頼むこの悪鬼から俺を解放してくれ」

シェルまで泣きそうな顔でこちらに助けを求めてくる、いったい何があったんだよ!?


「ヒロキ、まだどこか痛みますか?」

そう言いながら俺のもとに歩いてくる悪鬼・・・もといレースはこの二人に何したんだ?


「レース、この二人に何したんだ?」


「ヒロキが死んでいるのを発見後からずっと正座させているだけですよ?大丈夫、たった七時間ですから♪」

な・・・そんなに正座させられてたのかこの二人、さすがのシェルも泣くわけだな。だがこのことに対してレースにも言うことがある。


「グッジョブ!」

そう言って親指をあげる俺に対し同じように親指をあげるレース、二人の心がつながった瞬間だと思ったぜ。


「ヒロキ〜」

相変わらずこちらに助けを求めるラピス達、でもラピスは何で正座させられてるんだ?俺が疑問に思いレースに聞いたところラピスは俺が死んでいる間に俺の顔をペイントしてくれたらしい・・・うん納得。

状況を把握した俺はここであることに気がつく・・・これってチャンス?日ごろの恨みを晴らすチャンスだよね。


「フフフ・・・二人とも覚悟はいいよな♪」

俺が満面の笑みで二人を見ると二人は顔をひきつらせていた、まぁ今から地獄が待っているからな。俺は手をわきわきさせながら二人に近づくが、俺が一歩近付くにつれ二人の顔は青くなっていく。


「判決・・・死刑!」

俺がそう叫びながらラピスの足をつんつんとつつく。


「ひぁぁぁぁぁぁ!」

ラピスは悲鳴を上げながら失神する、まぁ七時間も正座してたらならかなり足しびれてただろうしな。そこをつつかれたら気絶するのも納得だ。


「次はお前だぁ」

俺がシェルのほうを向くとシェルは狼モードになり前足を使い逃げようとしていた。


「無駄無駄無駄ぁぁぁぁ!」

俺はシェルの後ろ脚をつかむとラピスにしたようにつつく!ただし恨みがこもっているから若干力を込めている。


「き・・・貴様ごときにこの俺が」

そう言って悔しそうに崩れ落ちるシェル、友人をこの手で倒さなければならないとは・・・この世はなんと儚く無情なのか、俺は倒れて行った君たちの分も元気に生きていこう!


「ヒロキ、感傷に浸ってるとこ悪いんですがご飯ですよ」


「おう!」

死して屍拾うものなしってね♪この世で食べることは何よりも優先されることだし。


・・・

・・


俺とレースは夕食を食べ終わってから屋根の上に登って月を眺めながらたわいもない話をしていた、なんでも今夜は一年に一度だけ三つの月全部が満月になる夜らしい。

レースは横でお酒を飲みながら微笑んでいる、大人の女って感じで見惚れてしまいそうなくらい絵になっていた。こんな静かな時がずっと続けばいいなぁ。


ドン!!

どん?いきなり屋根の一部が勢いよく開き例の二人がそこから這い出てきた。しかも二人はお酒の入った瓶を持っている・・・まさか!?


「ヒロキ?」

うつろな瞳でこちらを見ながらふらふらと近づいてくるラピスは座っていた俺の膝の上に入ると赤くなった顔でこちらを見上げてくる・・・やばい、めちゃくちゃかわいいです!


「ヒロキ、モテモテだねぇ〜」

そう言いニヤニヤしながら歩いてくるシェルの手にも酒の入った瓶がある、こいつら酔っ払ってるんですね。シェルは俺の後ろまで来ると後ろから俺に抱きつきそのまま寝てしまったがこいつが抱きついてきただけでもびっくりだ、酒が入ると人が変わるってホントだなぁ。


「あらあら二人ばっかりずるいですね、では私も♪」

そう言いながら俺の肩に頭をのせるレース、この同級生の男子が見たら間違い無く殺されてしまうような幸せな状況に俺の理性は崩壊寸前だ・・・だがすやすやと寝ているこいつらの顔を見ると襲う気もうせてしまう。


まぁこんな夜もいいか・・・俺は気持ちよさそうに眠る三人と一緒に眠りにつくことにした。

唯一の心配事は風邪をひかないかということだがまぁこのメンバーの中にはそんなやわなやつはいないだろう。


肌寒い夜闇の中俺は人の温かさに包まれ眠りに落ちて行った・・・

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