魔王と二人の仲間たち
1日遅刻してすみません!
ノジュアス、エルミア、カイラの三人パーティが結成されて数日。
依頼の難易度も少しずつ上がり、
三人の連携も形になり始めていた。
そんなある日――
ノジュアスたちは、近くの丘陵地帯で
「小鬼の群れの討伐」クエストに挑んでいた。
エルミア
「今日こそ爆裂魔法の本領を──!」
カイラ
「撃つな。周囲ごと吹き飛ぶ。」
エルミア
「……くぅぅ!」
そんな掛け合いの中、戦闘は順調に進んでいた。
■ 丘の上に突然“異常魔力”
カイラがふと眉をひそめる。
「待て……魔力の波動が来る。」
ノジュアス
「え?」
エルミアも空気の震えに気づいた。
「これは……マズい。
格が違いすぎる……!」
三人が同時に空を見上げると、
丘の上に淡い青の魔力が渦を巻き始めていた。
そして現れたのは――
銀髪・青瞳の少女。
魔王リムリア=アクアス。
リムリア
「やっほーノジュアス!」
エルミア
「ま、魔王……ッ!!?」
カイラ
「……正気か。
王級……いや、神級の気配すらある。
ノジュアス、後ろへ下がれ!」
二人が即座に武器を構える。
エルミア
「カイラ、援護お願い!
最強魔法で消し飛ばしてやる!!」
カイラ
「接近する。爆発の巻き添えは御免だが……仕方ない。」
ノジュアス
「えっ!? ちょ、ちょっと待っ……!」
だが二人はすでに“魔王討伐モード”に入っていた。
■ ノジュアス、驚きの行動
リムリアは両手を上げてにこにこ笑っていた。
「わー、仲間できたんだねノジュアス!
やっと話せて嬉しい!」
カイラ
(……笑っている……?
魔王のくせに余裕……!)
エルミア
(なら逆に今しかない……爆裂魔法で一撃粉砕!)
ノジュアス
「おーいリムリア! 元気してた?」
エルミア&カイラ
「………………は?」
ノジュアスは手を振りながらリムリアへ歩いていった。
リムリアも同じように手を振る。
カイラ
「待てノジュアス!?
なぜ魔王に普通に話しかける!?」
エルミア
「え? え? え?
ねぇこれ私の幻覚!? 魔王と友達みたいに喋ってるんだけど!?」
ノジュアス
「え? 友達だけど?」
エルミア&カイラ
「友達ィィィィィィ!?」
二人の冒険者は完全に固まっていた。
■ 魔王と新人の衝撃の関係
エルミア
「ノジュアス……
あなた今、魔王と……
友達って言った……?」
ノジュアス
「うん。ちょっと前に助けてもらってさ。」
リムリアはノジュアスの肩に軽く寄りかかる。
「ねぇノジュアス、次いつ遊ぶ?
今日は暇だったから来たんだけど!」
エルミア
「魔王が暇をアピールする世界……」
カイラ
「……理解を超えている」
ノジュアス
「まぁまぁ落ち着けよ二人とも。
リムリアは敵じゃないからさ」
カイラ
「信用できるか。
この魔力、国ひとつを消すレベルだ」
エルミア
「いや、爆裂魔法100発分はあるよこれ」
二人が突っ込むと、リムリアはクスクス笑った。
■ そして“重大な話”へ
ふざけていたリムリアだが、
突然表情を変えた。
「……ねぇノジュアス。
そろそろ話しておかないといけないことがあるの」
エルミアとカイラが息を飲む。
「この世界の“闇”が動き始めた。
多分、近いうちに……君たちの前に“敵”が現れる」
ノジュアス
「アークシステム……だな?」
リムリア
「うん。
“極めるもの”を排除するための、最初の刺客が来るよ。」
風が止まった。
エルミア
「刺客……?」
カイラ
「なら俺の刀が役立つだろう」
リムリアはノジュアスを見つめる。
「怖がらないで。
わたしは、君の味方だよ。」
ノジュアス
「……知ってるよ。」
エルミア&カイラ
(いやほんとなんなんだこの関係……)
魔王と少年。
最弱スキルと2人の仲間たち。
世界の闇が、すぐ近くまで迫っていた。




