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氷魚  作者: 雲音︎︎☁︎︎*.
6/10

6日目「落雪と共に」

【memoryー追憶ー】2章「氷魚」


口下手だがずばぬけて頭がよい“アオイ”

笑顔で過ごすがどこか寂しげな“リョウ”

日々を平和にくらす幸せだった子“ヒオリ”

短気で荒み、いつも1人の“ケンセイ”


平和なふりをしていた。“私達”みんな秘密を抱えて、誰にも話さず平気そうにして生きていた。

世界はこんなにも美しいのに

どうしてこうも私達は歪んでいるのだろう。

ごめんなさい。全部私のせいなの。


------------------‐


家族に殺されかけたリョウは、海と海をテレポートする力をもつアオイと『美しい世界を探す旅』をはじめる。そんなある時、アオイの父親が死ぬ起因となった人魚と7年振りに再会する。

彼女の狙いは、アオイを神にすること。



〈1部残酷、流血表現等があります。〉


2人の旅のものがたり。

自分を嫌って憎んで許せなかった少女の、ものがたり。


あれから1ヶ月。日本では今頃3月を迎え暖かくなっているのだろうか。私たちが拠点にしているところは南半球のため、逆に以前より少し涼しくなった。これまでは熱中症対策をしていたけど防寒もしていかなきゃな…。此処が一体どこなのかも、大西洋のあたりぐらいとしか未だ分かっていないし、どれぐらい寒くなるかも謎だ。

…でも、寒さを気にする季節になる前に、この状況を何とかしないとな。ぐう、とか細く鳴る腹を押さえ思う。葉っぱたちによる日陰の元に座り海を眺める。結局、就職活動計画はぱあになり収入予定が無くなった。ここ2週間ほど買い物をしていない。前より更に食事が減り、海を飛ぶ回数も体力温存のため3日おきになった。旅を終え帰っても、リョウが無事でいられるような策を一刻も早く考えないと。

頭をふりしぼり、頼れるような機関や人々をもう一度思い出していく。あの件でアイツの手がメディアにも回っていることが分かったため、頼る先は更に慎重に考える必要があった。公共機関などはリスクを追う可能性がある。…となると、やはり誰か一個人にたのむしか…。砂浜の細かい砂を手に取ってはまたさらさらと落とす。

私たちの味方になってくれて、支援して守ってくれる誰か…。

砂が手から無くなる。

ふと、人魚の顔が脳をよぎるがすぐに頭を振る。自分は何を考えているんだ。彼女は信用ならないのに。


…あれから、人魚とは会っていない。私がまた会いたいと望めば彼女は現れるだろうし、もしかしたら私たちの旅を楽にしてくれるかもしれない。けど、私は彼女ともう会う気はない。人魚はなにをしでかすか本当に分からない。前はリョウも殺そうとした。一応私には嫌われたくないと言っていたが、あまり会わないにこしたことはないだろう。まぁ…本当に危機に陥った時は頼っても…いいかもしれない。いやでも…

そんな事をぐるぐる考えていたが遂に立ち上がり、砂浜に流れ着いたものの物色をはじめた。ここの辺りに埋まるものは大体貝殻や流木などの漂流物だ。そんなに特別なものはあまり無くて、時折綺麗な石やガラスが…

「あ。」

と声を発した先には砂で殆ど隠れてしまっている、青く光るものがあった。それは固くて少し分厚い、海のような色をしたガラスの破片だった。怪我をしないようにそっと手に取り、太陽に向けて翳す。日光が照り、より澄んだ青が見えた。

「…綺麗。」

少し遠くの方にいたリョウが、私のその様子が気になったのか寄ってくる。

「アオイ、どうしたの?なにか見つけた?」

「使えそうなものって訳じゃないけど、綺麗なものがね。」

と彼に手渡した。

「どれ……おぉ〜!ほんとだ!」

リョウはこの欠片以上に目を輝かせて喜んだ。

「久しぶりだね、こんな綺麗なものがあがってくるなんて。」

「あー…はは、そうだなぁ。最近はご無沙汰だったかも。この前納豆のパックが流れ着いてたときはちょっとショックだったよね。」

「ね。」

近年ゴミの問題がよくニュースなどで取り上げられているが、実際目の当たりにすると感じるものが違った。こんなに綺麗な海なのに、私たちは汚してしまうのか。同じ人間として、他の生物に申し訳なくなった。自分たちのせいで、いつかこの生命の伊吹を感じることが出来なくなったら、と思うと背筋が凍る。

「あ、アオイ!見て!」

そう呼ばれ、自分が下を見ていたことに気づく。いけない、また後ろ向きの思考になってしまった。とリョウが指さしている空を見上げた。


「…!つばめだ!」


そこには、大空を優雅に飛び回る小さなつばめの姿があった。

「そうか、この辺りはもうすぐ寒くなるから暖かい所へ行き始めるのか。」

「?つばめって季節で移動してるの?」

リョウが首を傾げて問う。

「あれ、知らない?つばめは温かいところに住むから、季節にあわせて色々な所を飛び交うんだ。」

「へぇ…!知らなかった。でも確かに…春とか夏ならつばめを見るけれど、冬には見なかった気がする。」

「だろ?日本も冬は寒いから、つばめたちは暖かい南国の辺りに移り住むんだよ。」

リョウは興味津々といった風に頷いていた。そんな反応をみて、私もはじめてこの話を聞いた時、感動したことを思い出した。私の家にもよく燕の巣が作られた。兄さんはあまり好んでいなかったが、私は家族がもうひとつ増えたようでその時期は楽しかった。それに、あんな小さな体で翼を羽ばたかせて、世界を翔けるんだ…って思うと本当にかっこよかった。

「そっかぁ…じゃあ、この子達も旅をしているんだね。」

リョウはもう飛び去って小さな後ろ姿しか見えないつばめを見てそういった。


その言葉が耳に入った瞬間、大空を飛んでいた彼らがまた違う姿に見えた。

安寧の住処を求めて、どこまでも自由に羽を広げる。終わりのない永遠の旅を続けている。

あぁ、また彼は私を変えていく。

彼に美しい世界を見せたかったのに、いつの間にか私が魅せられてばかりになっている。

世界だけじゃない、あなたの考え方や見え方が本当に綺麗で、どうしようもないくらい、愛おしい。

「…ッ。リョウ!!今日やっぱり飛ぼう!」

「えっ、でも昨日行ったばかりでしょ?アオイに負担になるよ!」

「いいの!私が自分でこうするって決めたんだから、あとは自己責任。それに、自分の調子は自分が1番わかってる。今日は特に元気元気な日なんだ。」

食料も久しぶりに買いに行こうと付け足し問答無用と言わんばかりに彼の手を取り海にダイブする。すっかり慣れきった飛ぶ時の圧迫感。海の温度。

今度は何処へ行こうか。

久しぶりに寒いところに行ってもいいかもしれない。これから寒くなるのだから耐性をつけておかないと。

ああ、私、この旅を続けていたい!

つばめのように世界を飛び回りたい。

私は分かってしまった。この地球は許せないところも醜いところもある。だけど、それ以上に此処は

温かくて

美しくて

やさしい世界なんだ。

()()()()()()()()()()()()()


パッと海が変わった感覚がし、私はプハッと飛び出る。肺活量が増えたのかもしれない。最初こそ咳き込んでいたが最近は楽になり、海面に上がったあとでも自然に呼吸が出来るようになっていた。

だから、異変にすぐ気づくことができた。

先程まで手にあった温度が無くなっていることを。

「リョウ…?」

とポツリと零し、一瞬混乱状態に陥るが直ぐに正気に戻り彼を探そうとあたりを見まわす。

手はずっと握っていた、離していないのに何故ここにいな…

「…ッ!??」

そこには、見慣れた景色が広がっていた。

人の足痕が多くある砂浜、遠くの方に見える豊かな街並み、ガランとした海の家。今は誰もいないが、毎夏多くの人がこの海に訪れていると分かる痕跡がいくつもあった。

私も、ここのビーチには来たことがある。

最後に行ったのは、

そうだ。

7年前の

父を喪った日。

あれから私たちは海に遊びに行くことは無くなった。また事故が起きるかもしれないという恐怖とトラウマがあったからだ。私がよく行く海沿いへの散歩も、実は母に内緒で行っていた。兄さんにはバレていた気がするけど…。

それにしても、どうしてここに…

「アオイ」

突然男の声が私の名を呼んだ。リョウでは無い、長い時の末忘れかけていたこの優しい声は。

「お父さん…!??」

声のする方を見るが、どこにも父の姿はなく碧い海だけがひろがっている。

「お父さん!どこにいるの!?生きてたの!?」

そう問いかけるが声は届かないのか、返事ではない言葉が聞こえる。

「君のせいじゃない。僕が死んだのは決してアオイのせいじゃないよ。」

「…っ!違う。私が悪いんだ。」

生きているはずはない。あの日確かに父は死んだ。私が、私が殺したのだ。これは幻聴か何かだと思いつつも懐かしい声に目頭が熱くなる。慰めと赦しの言葉に縋りたくなる。

「アオイは何も悪くない。自分の人生を歩んで。僕に縛られないで。」

「違う。ごめんなさい。私がいなければ、お父さんは死ななかった。貴方はしんでいい人じゃなかった。」

「生きて。幸せに生きて。」

「そんな権利ない。あの時、私が死ねばよかったんだ。」

「私は誰かを傷つけることしかできない。誰も守れない。生きてる価値なんてないんだ。」

今だって、私は自分勝手に能力を使っては異変が起きた。リョウはずっと私の身を案じてくれていたのに。

「リョウ…。そうだ。リョウはどこに…。」

もし彼にも何かがあって殺してしまったのであれば私はもう本当に赦されない。

父の声は以降聞こえなくなった。やはり幻聴だったのか。いや……取り敢えず今はそんなことを考えている暇はない。早くリョウを探しに行かないと。と海に再度潜る。

いつもは行先を脳内でとなえながら能力を使うのだが、ただただ『リョウのいる所』と強く念じる。

お願い。届いて。生きていて!


ふと水中の圧力を感じなくなり不思議に思い目を開ける。するとそこは先程までのビーチではなく、森の中だった。

何故海から海にではなく突然森に来たのか、そんなことを疑問に思う暇もないほどの驚くべき光景が目の前にあった。


「リョウ…?」

目の前にいたのは、私がずっと探していた彼の姿と、彼と同じぐらい背が高く鋭い眼光をした男。

「っ、アオイ…!!気づいたら、この人の前にいて....。」

か細い声と彼の異常に怯えた様子から私はなんとなく察してしまった。

「アオイ?…そうか。お前が龍治アオイか。」

そう吐き捨て、軽蔑しきった表情が私に向けられ私は更に確信した。きっとこの男は


リョウの父親だ。


            ♢


「お前が龍治アオイか。」

目の前の男から発せられる強い威圧感を受け、怯みそうになるのを堪えて答える。

「…確かにそうだけど、あなたは?」

すっと私の後ろにいるリョウを指さす。

「そいつの父親だ。」

やっぱり…!と思うと同時に、何をいけしゃあしゃあと…!と激しい憎悪がこみあがってきた。確かに血は繋がっているのかもしれない。でも、自分の息子をそいつなんて呼び、暴力をふるい、挙句の果てに殺そうとするなんて奴は父親ではない。

「よくも私の息子を誑かしてくれたな。情報を偽装する事にどれだけ苦労したと思っているんだ。」

「…やっぱり、あの誘拐っていう報道はあんたが!」

何もおかしいことは言っていないという風に淡々と彼は話す。

「ああ。息子が自ら家を出たなんてこと、私の会社の悪影響になりかねん。だから誘拐という事にしておいたのだよ。」

ちら、と視線を私からリョウにうつし、言う。

「昔から言っているが、依本家としての自覚をもて、愚息が。お前のせいで霊二は死んだんだ。一体どれだけ私に迷惑をかければ気が済む。お前など、この世に生まれたことが間違いだ。」

プチ、と胸の中で何かが切れる音がした。堪忍袋の緒が切れる、というのはこういうことか、私の思考は怒りに染まった。

「ふざけるなテメェ!!!」

今にも殴りかかる勢いで足を踏み出したが奴の側近に組み付かれる。それでも声を振り絞ってあげた。

「リョウは、リョウはこれまでお前のせいで、どれだけの苦しみを抱えて生きてきたと思ってる!!!リョウは何も悪くない。狂ってるのはお前だ!!!」

私はその時はじめて、誰かの死を願った。

コイツだけは生きてちゃいけない。そう思った。

カチャ。

刑事ドラマとかでしか聞かないような、金属の音がする。

拳銃だ。

銃口が私に向けられている。

「黙れガキが。お前から殺してやるよ。」

どうせ2人とも居もしない誘拐犯に殺されたということにするのだから、と奴は言う。

命なんてどうとも思っていない。法律も無視。本当にやばいやつだ。

「やめて父さん!アオイは関係ないんだ。僕が連れていったんだ!!お願い何もしないで!!!!」

リョウの制止の声などまったく彼の耳には届かない。彼も側近に取り押さえられた。

私はギリ、と歯を噛み睨む。

今だけは死ねない。

コイツをこの世から消し去るまでは死ぬわけにはいかない!!!!

心の底から強く、強く願う。私の内にある海の力を最大限に引き出そうとする。

「お願い、波よ!!!来て!来い!!!」

大波で全てを攫ってくれ。私の力でそんな事が出来るかは分からない。でも、7年前はお父さに対してできてしまった。試していないだけで海を操る力がきっとあるはずだ。私の力はこの為にあったんだ。こんな奴、死ねばいい!!

「何を意味のわからない事をーー!!」

「ウオオオオオオオオオオ!!!!!!!」

引き金が引かれる。

手のひらより少し大きいサイズのそれから、私を殺すための小さな弾丸が放たれた。波が訪れる気配は全くなく、私は自分の死を悟る。

ふとリョウの泣き崩れた顔が見えた。ごめん。助けられなかった。


「アオイィイイイイイィイ!!!!!!!」



グシャッ


予想していた銃声とは違い、こんな耳障りな音がした。紅いものが視界を埋め、私の顔にも生暖かいそれが飛ぶ。


「え?」


目を疑うような光景が広がっていた。突然現れた巨大な氷が、アイツの胸を貫いていたのだ。そして、その奥で取り押さえられたままのリョウの瞳が薄青く光っていた。


「グッ、カハッ....。」


アイツは呻き声を上げ、白目になってバタッと倒れた。胸部にポッカリと空いた穴は氷で開けられたなどと言っても誰も信じないだろう。

「リョ、リョウ…?」

今、一体何を…そう聞く前に彼を抑えていた奴らが叫び、その勢いのままリョウを地面に押し付ける。

「社長!クソっ、お前一体何をした!!?」

「リョウ!!」

私を捕らえていたやつらもリョウの元へゆく。彼に銃がつきつけられる。

「アオイ、逃げて!!!僕はもう駄目だ!!」

「…っい、嫌だ、ひとりじゃ逃げない!!一緒に行こう!」

「オイ、さっきの怪しい攻撃がまた来るかもしれねえ、さっさと殺すぞ!!」

自由の身となった私は奴らをどうにかしようと起き上がる。しかし

「駄目なんだ!僕はこの力を制御できない!みんな凍らせてしまう!!!」

パキンッ

その言葉を合図に彼の周りがさっと凍った。

男たち全員が白く凍りつく。もう鼓動は感じられない。草木も地面も含め彼の周辺全ての命が消えたことがなんとなくわかった。

彼も同じように、足からピキピキと凍りついていく。

「僕はもう、凍って死ぬ!アオイを巻き込む訳にはいかないんだ!」

「いやだ!!!きっと方法がある。絶対リョウを助ける!生きてよ!!」


こんな意味わかんない終わり許せないよ。

「…そうだ、人魚。」

永い時を生き色々なことを知っている彼女ならば彼を救えるかもしれない。この謎ばかりの状況が一体何なのか教えてくれるかもしれない。

此処は海じゃないけど、…お願い。

「人魚!!お願い、リョウを助けて。私は神にでも何にでもなるから!!」

返事はかえってこない。

「もういい。いいんだアオイ!!!」

リョウは必死にそういうが、諦められるわけがない。

「人魚!!」

こうしている間にもリョウはどんどん凍ってゆく。

「お願い!助けて!!人魚!!!!」

その時だ。脳内にあの声が響く。

『主の心からの願いを断るのは妾も心が痛む。だが、彼を助ける訳にはいかぬ。』

そして何度も経験した、浮遊感が訪れゾッとする。あれほど楽しいと感じていた海飛びを、はじめて恐ろしく思った。


「嘘。やだ。おかしいよこんなの!!リョウ!リョオオオオオオウ!!!!!!!」

顔より下が全て凍りついた彼に手を伸ばす。


リョウは暖かい眼差しで私を見ていた。


「 ありがとう 」


バキンっ


氷の彼は直ぐにヒビが入り、崩れる。


手の中に何かを握りこんだ感触と共に、私は私の意に反して飛ぶ。気づいた時にはもう、どこかの海の中にいた。

一人で。

手のひらの上には氷の欠片が残されていた。

白く固まった彼の姿が脳内をよぎり涙が零れる。

放心していた頭が動き出してしまった。

私は理解してしまった。ひとつの事実を。

リョウが死んだ、ということを。


「う、うあああああああああ!!!!!!」


私は一人取り残された。



-------------------‐


例えば、地球が壊滅して。

みんなみんな死んでしまったのに、

私だけ何故か生き残って1人取り残される

そんな悪夢をどう思う?

ねえ。

私の世界は壊れちゃったのに、まだ私は生きてしまっているんだ。

答えてよ。

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