めりーごーらうんど
『回転木馬』
ここは人々の集うところ
円形広場のような場所
謝肉祭のような、にぎやかで楽しげな雰囲気
そんな空気を味わえる空間
そうした祭りへと出会えるのだ
楽しく集い、嬉しげに話す人たちを見かけるたびに
そんな懐かしく、楽しい気持ちを思い出す
以前にそこで出会った人たちと一緒に
回転木馬に乗ってはしゃいでいたような
そうした気持ちになる一時を味わえたこと
そんな気恥ずかしくも嬉しく
とても楽しく懐かしい頃の時間
そうした気持ちを思い出しながら
あの頃のたのしさを振り返る
祭はいつか終わりを迎え
一番星の照らす、暗い道を辿る時が訪れる
家路への道のりの寂しさ
ひとり木馬へと乗り続けるような気持ち
あのときの、言葉にできないような想いが浮かぶ
隣り合い、並んで乗り続けた木馬は
いつまでも隣で進み続けはせずに
時に遅れ、時に追い越し
隣に誰も居ないまま
ひとり道を歩くような時が訪れることもある
寂しい歩み
でもそれは自分が決めたもの
その歩みは自分ひとりだけのもの
それはいつか訪れる出来事
孤独の道行き
その道を歩いた
訪れる思い出と楽しき夢
それを杖とするか剣とするか
それぞれの持つ心への向き合いかた次第
寄せては返すブランコのような
ひとりだけの繰り返しの歩み
夜空の星の軌跡のような
近づき離れるを繰り返す道行き
きれいだけれど
楽しいけれど
少しだけもの悲しい気持ちと混じりあう心
そうした孤独の歩みを続ける
目指す先へ歩き続ける
いつか
ひとり乗り続けていた回転木馬の上で
またあなたと出会う
やあ、久しぶり
そんなふうに声を掛けたい
そんな嬉しさの湧き上がる気持ちになる
わずかな不安の混じる嬉しさ
またあなたとの日々が
それが始まること
少しだけ激しさの増す鼓動
縁が永くなればと思いつつ
複雑にまじりあう気持ち
あなたへなのか
自身への問いかけか
わからない
それとも
気づきたくないのか……
あなたの木馬が進む
あとを追いたい気持ちを胸に
木馬に乗るその背を見つめる
これは幻影なのだろうか……
祈りのような時
それに出逢う予感
新たな祭りが始まる
回転木馬が今
目の前へと現れる
夢への道行きとするか
円環の刻とするかは
心の向く先
その想いで決まること
いまふたたび
初めの一歩を
踏み出す