表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生魔法兵ラダルは魔力が少ない!だから俺に魔力を分けてくれ!!  作者: 鬼戸アキラ
第三章 ラダルと武商旅団
99/160

ナルデアを嵌めよう!!

明けましておめでとうございます。

仕事もやっと落ち着き始めたので徐々に更新して行きます。

俺は『腐犬のナルデア』がゴロツキを集めてるデカい屋敷に向かった。まあ、ゴロツキと言っても立派な魔力持ちで兵士崩れみたいなのだけど。『眼』からの情報だと100名程集めたみたいだ。恐らく深龍の街を出てから襲うつもりなのだろう。


俺は屋敷に着くと『隠密』を使って屋敷に入り込む。『十三(じゅうぞう)』は屋敷の屋根の上で待機。キラは猫の姿のまま俺と一緒にやって来て、気配を消してカメレオンの様に周りの景色に溶け込む……マジかっ!?光学迷彩かよ!!流石は細胞レベルで色々出来るだけあるなぁ……いやいや大したもんだわ。

そして俺は【エナジードレイン】をこの屋敷に居る全員に指定して発動させた。

そう、このまま2時間ほど経てばここに居るゴロツキ全員があの世逝きである。だが、二人……いや、三名は闇魔法の使い手で俺の【エナジードレイン】が掛からなかった。まあ、そいつらは直接殺るから問題は無い。

その闇魔法の使い手の一人だけは警戒を引き上げた様だが、何をされてるのか分かっていない様である。俺は屋敷をウロウロしだしたソイツをキラに噛み付かせる事にした。キラの牙からは速効性の毒が出るので先に片付けようとしたのだ。

キラはソイツが通り過ぎた瞬間、ソイツの肩に飛び乗って首元に噛み付く!声が出ない様に口にウォーターボールを俺が撃ち込んだ。

ソイツは弛緩した後直ぐに動かなくなる。俺は空いてる部屋にソイツを運んで、置いてあったベットの中にさも寝てる様に毛布をかけて置いておいた。

他の連中は各々1階と2階の大広間で酒を飲んだり賭け事をしたりと中々リラックスしている。まあ、人を襲うのに慣れてる連中なのだろうね。そういう奴らなら安心して冥土に送ってやれる。


1時間ほど経つと段々とゴロツキ共が弱って来る。だがあまり騒ぐ訳でもない……まさか自分の生命力が吸い取られてるとは思っても居ないだろうね。運がいいのか悪いのか、闇魔法の一人は熟睡しているし、もう一人は酒を飲んで酩酊中である。


そして2時間後……遂にバタバタとゴロツキ共が倒れ出す。俺はキラに残りの闇魔法の使い手を始末させる。一人は酒を飲んで酩酊してたので噛まれて呆気なく死亡。残りの一人は逃げ出そうとしたのだが、屋根に居た『十三(じゅうぞう)』が壁を走って窓からソイツの頭を撃ち抜いた。最早、このでっかい棺桶と化したこの屋敷はほとんどのゴロツキが死んで、僅かな連中も虫の息である。

そこにあの心眼持ちと魔力の強い連中を連れたナルデアがやって来た。思ってたよりもベストのタイミングで来やがったな。まあ、悪い奴らはその程度の運勢さ。


「こ、こいつは!?」


「おい!お前らどうしたんだ??」


ナルデア達は虫の息のゴロツキに何か聞いている様だが答えられないさ。ソイツらは自分が何をされたのかも分かっていないのだからね。

俺は『隠密』を発動したまま屋敷からこっそりと出て行った。そして見回りの衛兵を捕まえて「大変だ!屋敷で大勢が死んでる。変な奴らが屋敷に今居る」と話すと、衛兵達が仲間を集めて大慌てで屋敷に向かっていった。まあ俺の芝居に掛かればこんなもんよ。

俺はその後からゆっくりと屋敷に向かい、ナルデア達が屋敷から衛兵達に拘束されて出て来るのをキラを撫でながら表で待っていた。


「てめぇ!!俺達は関係ないっての!!」


「来たら死んでやがったんだ!!」


衛兵達に口々に言い訳をしているが、更に怪しさが増すばかりである。すると心眼持ちが俺に気付くと衛兵達に「おい!あのガキがやったに違いないぞ!」などと喚き散らして居た。コイツ馬鹿なのか??


「えー?何の話?」


俺がすっとぼけて答えていると心眼持ちは衛兵にぶん殴られて黙らされた。するとナルデアは衛兵を振り払って俺の所までやって来た。


「このガキ…嵌めやがったな!!」


俺を殴りつけようとしたナルデアを衛兵達に見えない様に出した金槌でカウンターの様に腹に一撃入れてやる。動けなくなったナルデアの耳元で小声で言ってやる。


「お前……俺の言った事を忘れてないだろうな?俺は警告したはずだよな?今回はゴロツキだったが次はお前自身だぞ?分かってるよな?」


振り切られた衛兵達が一撃を食らって動けなくなってるナルデアを捕まえる。


「て、てめぇ……覚えとけよ……」


「何をやっとるか!!さっさと来い!!」


衛兵達にド突かれながら連行されて行くナルデア達を生温い目で見ながら、コレならコイツらも片付けておけば良かったかな?等と思っていた。

すると後ろから急に肩を掴まれてビックリするとザルスが怖い顔をして……いや、コイツは元から怖い顔か……いつの間にかやって来ていた。


「お前……コイツらに【エナジードレイン】を使ったのか?」


「うん、俺達を襲撃しようとしてたんでね、先手を打たせて貰ったよ。でもナルデアも片付けておけば良かったかな?」


「……俺なら片付けておく。奴らの本隊はかなりの使い手もいるからな……と言ってもお前やアシュトレイには敵わんだろうがな」


「それなら次来たら確実に倒すよ。脅してもダメだったからね。馬鹿につける薬は無さそうだからさ」


「……次に何かをやるなら今後はオレに必ず相談しろ。他の件でも一緒だ判ったか?」


「は〜い」


俺はザルスと共にシウハの元に向かう。ザルスから話を聞いたシウハは大笑いしていた。


「ナルデアをハメるとは恐れ入ったね……フハハハ!!ラダル!お前は面白いよ!フハハハ!!」


「……笑い事じゃありませんよ……」


「愉快じゃないか!あのいけ好かないナルデアがマヌケ顔して衛兵に連行されて行くなんて……想像しただけで愉快極まりないじゃないか!フハハハ!アタシも見たかったねぇ〜!フフフ」


「……全く……ナルデアは無傷なんですよ。報復して来るのは明らかです」


「それでも足止めにはなるじゃないか。ラダル、良くやったよ。後で臨時報酬をやるから取りに来な!」


「ありがとうございぃ〜」


「調子に乗るなよラダル……とにかく、何かやる時は相談しろよ、分かったな」


「へいへい!分かってますよ……」


「フフフ……今日の酒は美味くなりそうだね!よし!今日はアタシの奢りだよ!皆トコトン飲みな!!」


「やったぜー!!」


「酒が飲めるぞおおおお!!!」


あ〜こういう時に飲めない俺は損だわねぇ……。


翌日にシウハは余程ナルデアを嫌っていたのか、エラく上機嫌で追加報酬もたんまりくれたよ。へへへ……。


その翌日に俺達は深龍を出発した。ザルスの情報では、ナルデア達の取り調べはまだまだ続きそうだとの事で直ぐには解放されないだろうとの事だった。


コレから炎龍国まで三ヶ月も掛かるのよ……遠いわ!!


お読み頂きありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ