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転生魔法兵ラダルは魔力が少ない!だから俺に魔力を分けてくれ!!  作者: 鬼戸アキラ
第二章 魔法兵ラダルの東遊記
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お宝タイムと魔石

ウロボロスの魔石を探しに行きます。

結局、ウロボロスの肉を腹パンまで食べた俺達は、いつの間にか戻って来た無限の食欲でお馴染みのキラ様の食事風景を見学しながらのんびりと話をした。


「とりあえず『眼』からの調査待ちかな。シッポも何処にあるのか調べさせないとね」


「ウロボロスの魔石だが、ブリジッタに持ち帰って欲しいのだが」


「えっ?アシュトレイがトドメを刺したんだし、そっちが持って行くのが筋じゃないの?」


「いや、加勢に来てくれたから何とかなった。正直、来てくれなかったら全滅も有り得たな」


「その可能性はあったよ。ホントに助かったんだ。俺もアシュのおっちゃんと同じ意見だよ。それに教皇様に知らせるのか州王様に知らせるのか分からないけと、倒した証の魔石は渡さないと駄目じゃない?」


「う〜ん……確かにそれはそうなんだけど……」


「じゃあ決まりで!俺達は背骨も有るし」


「うむ、十分だな」


「分かったわ。ありがたく受け取っておきます。その代わりアナタ達の名前も出すわよ。色々と事情を聞かれるだろうし」


「アハハ、いくらでもどうぞ。その時はコッチ居ないし!」


「面倒なのは全て任せる。それ込みの魔石だと思ってくれ」


「……はぁ……何か残念な二人ねぇ……此方に居たらもう遊んで暮らせるのに……」


「故郷に帰らないとね。家族も知り合いも皆心配してるだろうし」


「こう言っちゃ何だけど……皆、生きてるって思ってないかもよ?」


「あ〜、多分それは無いなぁ〜。家族も知り合いも戻って来ると信じてると思う。所属してた隊でも賭けは成立しないんじゃないかなぁ〜」


「ふ〜ん……そうなんだ。ラダル君は結構愛されてるのねぇ〜」


「多分皆は俺を不死身か何かだと思ってると思うんで……」


「ほとんど不死身だろ?ラダルは!」


「イヤイヤ死にますって!レブルの時もやばかったでしょうに!!」


「何度も刺されたのに傷一つ残らないんだからな。不死身だろ?」


「回復してるだけだって!そっちも切れたらちゃんと死にますよ!」


「とにかくラダル君はかなり丈夫って事で良いのね?まあ、普通では無いわよね?返事は良いわ」


「くっ……此処でも人外扱い……」


「アシュトレイはどうなの?故郷とかは?」


「オレか?オレはとりあえずラダルを連れて帰るのが一番の目的だ。その後はまた冒険者にでも戻るかな」


「そうなんだ。それならコッチに戻って来たら?」


「簡単に言うな……ここまで来るのにもかなり苦労したんだからな。この先もすんなり通れるとは限らないしな」


「まあ、そうだけど。候補にくらいは入れておきなさいよ。悠々自適の生活が待ってるから」


「全く……簡単に言ってくれるなぁ……」


「うふふ……タマには気楽に考えるのも悪くないわよ!」


そんな話をしてる中『眼』の声が聞こえて来た。


《戻ったの。かなり先で入口を見つけたの》


俺達は『眼』から頭の中で地図の概要を見る。確かに結構前の方だなこりゃあ……全然気が付かなかったぞ。

俺達はそのまま調査も兼ねて尻尾の方まで向かう事にした。


「向こう側まで送って行くわよ!!文句言わせないんだからね!!」


ロザリアが腰に手を当てて胸を張りながら言っている。


「分かったよ。もう魔物の異常発生も無いだろうからね」


『ニャア〜』


キラもどうやら認めた様である。キラは食事を終わらせてそのまま小さな姿に戻り、ロザリアに抱えられて一眠りしている。流石に腹パンで眠たくなったな……。


それから皆で進む事3日半……やっと尻尾の近くまでやって来ていた。長いよ!!

もう少しで出口という所に来て『眼』が止まり、その場でクルクルと高速回転してピタッと止まった。


《この上に何かが有るの。切ってみると良いの》


キラが大きくなって爪の一撃で切り裂くと、上からボタボタと大量の武具やら何やら出て来た!


《ウロボロスは消化出来ない物を貯める性質があるの》


中から出て来たのは錆びない物……つまりはミスリル製の武具などが多かった。おいおい……飛んだお宝タイムだな!!

俺はニヤニヤしながら武具の種類に分けて置いてみる……。

ミスリル製の武具が50点ほどある中に遺跡シリーズが三つほど出てきた。そしてもう一つ……良く見慣れたアレである。


《鍵なの》


「だな……今度は何の眼の鍵だ?」


蛇から出て来たんだから邪眼とかかな?ケケケ……。


《そんな訳無いの》


『眼』はクルクル高速回転してピタッと止まった。こりゃあ……暗視カメラの眼だな。そして鍵穴が現れる……俺が鍵穴に鍵を差すと

眼の形が大きくなる。完全体になったな。


《遂に透視眼が開放されたの》


「透視眼??暗闇が見えるのが進化すると透視になるんか?」


《そうなの。闇だけで無く全てを見透す力が戻ったの》


ほう、なるほど……今までは闇を“透過”して見てたって事なのか。ふむふむ……なるほど分からん。


《主はいい加減なの》


「やかましいやい!とっとと遺跡シリーズ鑑定するザマス!!」


『反射の盾』

クラス:C 属性:光 (他属性も装備は可)

相手の攻撃の30~70%を反射させる盾。反射の度合は光属性の深度による。光属性と相性が良く、光魔法の使い手以外は反射を使えない。


『雷電の篭手』

クラス:B 属性:雷

雷神の祝福により、雷系の攻撃力を50~300%上げる事の出来る篭手。上昇度合は雷属性の深度による。雷属性と相性が良く、雷魔法の使い手以外は装備出来ない。


『烈炎のアミュレット』

クラス:C 属性:炎

炎の魔力が上がる。上昇の度合は炎属性の深度による。炎属性と相性が良く、炎魔法の使い手以外は装備出来ない。


はい!俺の装備出来るの無いです!とりあえず三人に渡しました。ぐぬぬ……。

でも、売り物になりそうなミスリル製の武具は中々のラインナップである。


「ホントに良いの?こんなに良い物貰って……」


「良いの良いの。使える人に持ってもらうのは武具も喜びますよ!」


「私の……盾……」


「ロザリアならそれを使いこなせるだろう。オレにはコレが合っている」


「そうそう、ロザリアにはもって来いの盾じゃないかな?取り回しも良さそうだし」


「うん!大事に使うわ!!」


《じゃあそろそろ魔石の場所に行くの》


『眼』の案内で外に出た俺達は横に垂れてる尻尾の隣を歩いて行くと魔力が一段と強い場所に来た。此処に魔石が有るのかな?


《此処に有るの》


俺はミスリルのナイフで切ろうとしたら『眼』に止められた。


《アシュトレイに斬ってもらった方が良いの》


「コレでか??」


とアシュのおっちゃんは背中の大剣を親指で指をさす。


《肉が厚いから大丈夫なの》


アシュのおっちゃんは『眼』に言われるがままに大剣でその場所を斬った。結構深く斬ったにも関わらす、魔石はまだ見えない。マジか!!

結局、少しづつエグりながら切り開くと俺の背丈くらいの魔石が出て来たよ……デカ過ぎたろ!!


「こんなにデカいのかよ……」


「ちょっと……コレだけでもかなりのスペース要るわね……私の魔導袋に入るかしら……」


試しに入れてみるとギリギリ入った様である。デカい骨も入ってるからなあ……。


「ふう……何とかギリギリね……でも本当に良かったの?」


「アレだけデカいと、返って売るのに時間と労力が掛かってしまうからねぇ……その点ブリジッタさんなら売り放題だし」


「売り放題って……まあ、売る場所は色々伝手があるけとねぇ」


とにかくブリジッタさんに押し付けてしまったが後悔はしていない。

コレでウロボロスの片付けが済めば千年洞窟の往来も復活するだろうと簡単に考えていた。


お読み頂きありがとうございます。

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