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転生魔法兵ラダルは魔力が少ない!だから俺に魔力を分けてくれ!!  作者: 鬼戸アキラ
第二章 魔法兵ラダルの東遊記
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魔物出現の謎と助太刀

千年洞窟の謎に迫ります

30体程の魔物が生えて来た後、また生えて来る!!

キラはブレスを吐きながら爪で引っ掻きながらシッポの蛇が毒を吹きながら噛みつきと大車輪の活躍だ。

少し離れた場所でアシュのおっちゃんがドワーフから買ったハルバートで斬りまくっている。魔物の数が多いので長い獲物にした様だ。俺と『十三(じゅうぞう)』はアシュのおっちゃんをカバーしながらキラの打ち漏らした魔物を『溶岩弾(マグマバレット)』と魔法銃を撃ち込んで行く。また、生えて来た先から『溶岩砲(マグマキャノン)』を撃ち込んで行く。

しかし多勢に無勢で段々と押し込まれて行く。

俺はアシュのおっちゃんに加勢して金槌バットアックスで魔物をぶっ飛ばして行く!

十三(じゅうぞう)』は壁から天井へと動き回りながら魔法銃でアシュのおっちゃんと俺を援護している。


「アシュのおっちゃん!コレじゃあキリが無いよ!!」


「よし、ラダル!少しだけ時間を稼いでくれ!!」


「やって見る!!『十三(じゅうぞう)』!!バックアップお願い!!」


俺は【暴走する理力のスペクターワンド】を握り締めて『溶岩弾(マグマバレット)』を10発一斉掃射した後でアシュのおっちゃんの前に割り込みながら金槌を振り回して湧いてくる魔物を倒して行く!俺の討ち漏らした魔物を『十三(じゅうぞう)』が魔法銃で狙撃して行く!


「『暴炎旋風フレアストーム』!!」


アシュのおっちゃんが詠唱を終えて中規模魔法を放つと一瞬で湧いて出た魔物達が火炎旋風に包まれた!!

その時に何か違和感を感じたのだが、また直ぐに魔物達が生えてくる!!


「うそーん!!マジキリがねぇな!!」


「こ、コレは……」


俺は腕輪の赤い光を確認して『血魔法』を発動しようとしたその時、『眼』が俺を止める。


《それを出すのはまだ早いの》


「何でだよ?!」


俺が言った刹那だった……魔物達が一瞬にして風と光で刈り取られる!!


「バテバテじゃないのよ!!」


「やっぱり来て正解だったみたいね!!」


そこにはロザリアとブリジッタさんが立っていた。


「なっ!?どうして??」


ブリジッタさんは湧いてくる魔物を次々と倒しながら俺の疑問に答える。


「そうね……女の勘って奴かしらね!」


隣ではロザリアがキラの前の敵を『光弾(ライトバレット)』で狙撃して行く!


『ニャア!!』


「キラ!やっぱり私が居ないとダメじゃないの!!」


『ニヤッ……』


キラは流石に困った様だったが、嬉しさも半分という所かな。


「済まない……まさか来てくれるとはな……」


「良いわよ、アシュトレイ。コレで借りは返せそうだしね!」


「だけどキリが無いわね!!」


ロザリアがキラと戦いながらごもっともな感想を述べる。

俺は先程感じたあの違和感を考える……アシュのおっちゃんが放った『暴炎旋風(フレアストーム)』の後で何かが……そうだ!地面が痙攣していたんだ!!

俺は魔力を金槌に最大限入れ込んで“地面”に攻撃をした!!


「ウォラアアア!!!」


金槌の先のバットアックスが“地面”に喰い込んで切り裂いた!!

するとその“地面”から血が噴き出した!!


「なっ!?其れは??」


「ひっ!地面から血が???」


「アシュのおっちゃん!!この洞窟は……ココ自体が魔物の中だ!!」


それを聞いて全てを悟ったアシュのおっちゃんはハルバートを魔導袋にしまい込んで背中の大剣を抜いた。そして大剣に魔法を練り込んで行く!!


「雷炎剣!!兜割り!!」


“地面”に向けてあのポリュペーモスの腕ごと地面を切り割ったあの魔法剣の技を放った!!


『クオオオオオオオ!!!!!!』


“地面”ならぬ魔物の身体が地割れの様にきられると、地の底から湧いたような悲鳴と共に肉が焼け焦げた様な匂いが充満した。

そして魔物の出現がパッタリと止まった……どうやらこの洞窟の様な魔物を倒した様だ。


「この洞窟……これが魔物??」


アシュのおっちゃんが斬り裂いた裂け目から本来の地面が見える……俺達はいつの間にか魔物の腹に入り込んでいたのだ……。って事は湧いてきた魔物は……消化器官って事か??


《どうやらウロボロスの幼少個体だったの》


「はぁ?ウロボロス??」


あの自分のシッポを食ってるヘビの事か??いや、この世界では大蛇的な何かか?……それにしてもデカすぎるだろ??しかも幼少個体って!!親はどんだけだよ!!


「って事は魔石も有るのか?」


《シッポの先に有るの》


キラは地面をガシガシ食ってる……やっぱり魔物だったのか??


《キラは上の方を食べるの。背骨が出て来たら斬って持ち帰ると良いの》


「コレが……あのウロボロス?……コレは凄いお宝になるわよ!」


「噂には聞いた事があるが……ウロボロスの背骨は物凄い価値が有るとか……」


「へっ?そうなの??」


「あのドワーフに渡せばとんでもないアーキファクトを作るかもしれないわ」


「あのドワーフはもう会いたくない!!」


あのドワーフのおかげでこんなに面倒な事になってるんだからね!!思い出すだけで腹が立つわ!!

キラは天井をガリガリ喰いまくってると本当に背骨が出て来た……俺はバットアックスで節の所からぶった切ってみる!!

節の1つ分だけでも結構デカい……太さだけでも俺の背丈よりデカい。

とりあえず四つ切り出して俺が二つ、アシュのおっちゃんとブリジッタさんは一つを魔導袋に入れ込んだ。


「コレは国家的事業になるわね。帰ったら直ぐに報告しなきゃだわ」


「コレ全部の骨を切り出すの?」


「当然よ!さっき取ってくれたコレだけでも一生食べていけるわよ!とりあえずローディアスに連絡するわ!!」


ブリジッタさんは魔導袋の中から魔導具を取り出してスイッチを入れている。カチカチ何かを打ってる……モールス信号みたいなもんか??


「コレで良しっと!コレで冒険者稼業から足が洗えそうね!」


「しかし、何処からがウロボロスの身体の中なんだろう?」


《我が調べるの、時間を貰うの》


そう言って『眼』は元来た方向へと戻って行った。キラと『十三(じゅうぞう)』も呼ばれたのか一緒について行ってしまった。


俺達はしばらく待つ為に此処で食事を取る事にした。

俺は簡単なサンドウィッチを作り、魔導鍋でスープを作って皆に出した。


「うーん、ラダル君の料理は本当に美味しいわね。まさかまた食べれるとは思ってもみなかったけど」


「俺もです……まさか助けに来てくれるとは思いませんでしたからね」


「改めて礼を言う。ブリジッタ、ロザリア、本当にありがとう。感謝する」


「うふふ……コレで貸し借り無しって事で。コッチは借りっぱなしだったしねぇ~」


「師匠を助けるのは弟子としては当たり前の事よ!」


へぇ~、ロザリアはアシュのおっちゃんを師匠って思ってるのか。まあ、光魔法を教わってるからなあ。師匠って言っても良いのか。

それにしてもウロボロスはデカすぎるな……洞窟にしか見えないんだよな……でもキラも食べてたから食えるのかな?俺はちょっと興味深いのでミスリル製のナイフを取り出して魔力を入れてウロボロスの肉を切り出してみた。匂いはそんなに臭くないな……。俺は魔導コンロとフライパンを取り出して肉を焼いてみた。結構良い匂いがするねぇ……。

焼き終えると塩を振って食べてみる……コレは意外とイケるぞ!!

俺はサイコロ状にして皆に焼いた食べさせる。


「ほう!コレは中々だな!」


「あら、美味しいわね!」


「ホントだわ……こんなに美味しいなんて…… 」


結構好評で、幾らかステーキを焼く羽目になったが悪くない。俺はウロボロスの肉を沢山切って魔導袋に放り込んだ!!こりゃあ良質な食料品のストックが増えたよ!!

お読み頂きありがとうございます。

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