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魔人ファブル

対魔人ファブル戦の始まりです。

巨大な魔法陣から止めどなく黒い影のような魔物が出て来る。タンカーであるマルデウスは遺跡で手に入れたネームドである【拒絶する破魔のアイギスメイル】を身にまとっている。


【拒絶する破魔のアイギスメイル】

クラス︰SS 属性︰問わない 《迷宮の紋章付き》

使用者に対して行使される全ての物理攻撃を無効化する。そして、自らの理力を使い魔法障壁の様に展開し、全ての魔法攻撃を完全に遮蔽する事が出来る。展開出来る大きさは理の力の理解度によって変わる。


そして、マルデウスはもう一つ遺跡の盾を装備している。


『反射する理力の盾』

クラス︰A 属性︰問わない

使用者に対して行使される全ての属性魔法を反射する。理の力の理解度によって反射する割合が変わる。基本的に使用者は問わない。


マルデウスはこの装備にミスリルソードを持ち、一身にヘイトを集めながら魔物の群れに飛び込み剣を振いながらメンバーを護るのだ。

そして彼は影のような魔物の群れを一身に引き付けてブロックしている。彼の身体強化はかなりのレベルであり、あのサイクロプスの蹴りをガッチリ受け止める事が出来る程の実力を持つ。


「ガンガン攻撃して行けよ!!」


「心得た!」


「了解!」


ブリジッタは縦横無尽に動きながら魔物を斬り裂いて行く!レディスンによる五行の修行によってブリジッタの魔力は大幅に増えてしかも雷と風の属性の深度が深まり『天翔る雷覇のフュルフュールレイピア』のスキル【風雷】を完全に操る事が出来る様になった。その為にその速度は音速を遥かに超えて雷光……つまりは光の速度にまで達する。そして雷の波動……衝撃波まで操り広範囲の敵を倒すのだ。更に攻撃力は『雷電の篭手』によって300%引き上げられている。影のような魔物達が次々と倒されていった。


そして、『氷鬼』ドンピエール……氷魔法の魔導師である。流石にファブルには遅れをとったが、影のような魔物の群れには彼の広範囲の氷魔法や氷結魔法が有効である。本来は前衛が居てこその魔導師であり、1体1の勝負はやはり苦手な部類だろう。ドンピエールはブリジッタが倒してる敵の更に奥……魔法陣から湧き出て来ているその近くを広範囲の氷魔法で魔物を削り続けている。


流石に『不死鳥の翼』でパーティーを組んでいただけあり、三人のコンビネーションは中々のものである。


一方のレディスンとロザリアは巨大なドラゴンの様な影の魔物からの攻撃を避けながら光魔法で攻撃を続けていた。何せ二人は光速で動いているので流石のファブルでも攻撃を当てられないのだ。それにファブルの傀儡魔法は闇属性で光魔法と極端に相性が悪い。しかも二人は光の神子である。あの魔大戦で敗北した光の御子の高位の存在なのだ。

しかしながらファブルは永きに渡り魂の奉納の儀式により闇聖ゼスの強大な魔力を譲り受け続けていたのだ……その強大な魔力は魔大戦の頃の破滅の五芒星(ベインペンタグラム)である闇の御子の魔力をも遥かに超える程である。しかもファブルが傀儡魔法で召喚している影のドラゴンは闇聖ゼスの世界に居るドラゴンの影なのだ。影なので多少の劣化はあれどもかなりの強さを誇る魔物であるのは間違い無いのである。その為に『光弾(ライトバレット)』や『光線(レーザービーム)』では直ぐに傷が回復してしまう。その為に聖光の魔法を使わざる負えない。


「中々厄介ね!!」


「聖光の魔法でやらねばならぬようだね」


するとロザリアは一気にギヤを上げて聖光の魔法を使い始める。


「『極光光線(オーロラビーム)』!」


するとドラゴンの影に大きな穴が空いてドラゴンの影は苦しみだした。その瞬間レディスンはドラゴンの影に急接近した。


「『極光刃(オーロラブレイド)』」


七色の刃がドラゴンの影の首を落とした!!

その瞬間ドラゴンの影が消え、残るはファブルのみとなった……はずであったが、レディスンとロザリアは突然後ろからブレスの攻撃を受けて避ける事になる。

見るとドラゴンの影が魔法陣の中から二体出現していた。ファブルが召喚したのは三体のドラゴンの影であったのだ。


《残念だったな!まだ沢山のドラゴンの影を呼べるぞ》


ドラゴンの影の二体はすかさずレディスンとロザリアに攻撃を浴びせていた。

防戦一方のレディスンとロザリアだったが、ドラゴンの影の二体をレディスンが『極光壁(オーロラウォール)』で閉じ込めた。ロザリアは二体が重なった所に移動する。そのタイミングでレディスンが『極光壁(オーロラウォール)』を解除し、ロザリアが『極光光線(オーロラビーム)』を放つ。

ドラゴンの影の二体の身体を貫いて倒してる間にレディスンがすかさずファブルに攻撃を開始した。ドラゴンの影を召喚させるタイミングを作らせない為だ。


《中々やりおるな……だがここまでだ》


ファブルは攻撃を避けながら呪文を唱え出した。


《【タイムパラドクス】!!》


その瞬間、ファブル以外の全ての時間が止まった……。


これはファブルがラダルと会った時に使った魔法である。


《やはり光の神子二人はキツいぜ……ここで終わりにさせよう》


レディスンに近ずいてトドメを刺そうとしたファブルのその腕をレディスンに止められた!


「やっと隙を見せたね」


《バ、バカな!!何故貴様が動ける??》


「それは君の術をラダル君から聞いていたからね。その対処法も神聖魔法の中に有るのだよ……残念だったね」


レディスンはファブルに攻撃を仕掛ける!


「【星光弾(スターライトバレット)】」


その瞬間ファブルは自分の腕を引きちぎって逃げる!!【星光弾(スターライトバレット)】が魔法陣の魔物達に向かって爆発した。

その時ファブルの魔法が解除された。レディスンは悔しそうにファブル言った。


「まさか……自分の腕を引きちぎって逃げるなんてね……」


すると腕を超再生で戻しながらファブルが驚いた表情でレディスンを見ていた。


「な、何が起こったの??」


「奴の時間を止める魔法さ。だけど私の神聖魔法でその術を破っておいたからね」


「そんな魔法があったの??」


「この戦いが終わったら教皇様に教えて貰うといいよ」


ファブルはやっと理解したのか冷静になって来た。


《そうか……教皇か……奴ならば色々と知っていても不思議は無いな……【真理の導書】を持っているからな》


「……それはかなりの重要な機密なのでペラペラ喋って欲しくはないのだけどね」


【真理の導書】とは神聖魔法の全ての魔法が書かれた書である。これを見れる者は神聖魔法を使える者で、なおかつ導書に認められた者のみが見る事の出来る書で、代々の教皇はこれに認められた者なのである。


《まさかこの様な事になるとはな……だがオレを殺しても、まだ本命が残っているからな……クックック……》


「本命?何を言ってるの?」


《知らぬのか?山脈の向こうでもう既に破滅の五芒星(ベインペンタグラム)が覚醒したのを……まさかあの小僧がその候補だったとは驚いたがな……フハハハ!!》


「小僧??」


「ロザリア、聞く必要は無い!!攻撃を!」


レディスンは攻撃を開始した。しかしそれを避けながらファブルは喋り続ける。


《ほう……貴様が初めて動揺したか……まさか貴様は知っているのか?》


「黙れ!!」


《フハハハ!!これは傑作だ!そうか、ラダルが破滅の五芒星(ベインペンタグラム)に闇堕ちしたと知っていたか?フハハハ!これは愉快愉快!》


「ラ、ラダル?何を言ってるの?」


《小娘良く聞け……ラダルは闇の扉を開けて破滅の五芒星(ベインペンタグラム)となったのだ!》


「そんな事……ある訳無いじゃない!!」


《その男に聞けば教えてくれるぞ……》


「師匠……本当なの?」


レディスンは苦虫を噛み潰したように顔を歪めた。


「ああ……ラダルは破滅の五芒星(ベインペンタグラム)に闇堕ちしたよ」


お読み頂きありがとうございます。

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