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転生魔法兵ラダルは魔力が少ない!だから俺に魔力を分けてくれ!!  作者: 鬼戸アキラ
第三章 ラダルと武商旅団
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レディスン師匠の修行

レディスンによる修行の始まりです

レディスンはポトフもオカワリしてた……相当に腹が減って居たのだろうね。


「いやぁ、久しぶりに美味しい食事にありつけたよ。もう塾生も居なくなってしまったのでね……此処での塾も終わりかなと思っていたんだ」


「それで俺の器をどうにかする事は可能なんでしょうか?」


「それは可能だ。君は器に関する事をどれだけ知ってるんだい?」


「見た者にはいびつだとか薄いだとか……」


「うむ……なるほどその程度か。よし、では私が君の器を視てみるとしよう」


するとレディスンは眼鏡を外して俺の方を見る。何だ?目の色が変わったぞ??


《この者は魔眼を使っているの》


『眼』が俺の意識に声を飛ばしてきた。


(魔眼とは??)


《魔力の流れを完全に可視化出来るの。それと鑑定も合わせて出来るの》


(心眼以上のスキルって事か?)


《あんなモノとは比べ物にならないの》


「ほう……この二つの玉は魔力を貯めてる?……いや、もう1つは違うな……そのペンダントと繋がってる……この二つの玉をこの闇魔法のスキルが支配してる訳だな……ん?もう1つから他に伸びてるな……それは何だ?」


レディスンは生命玉に繋がってる『眼』を正確に見つけ出した。『眼』はレディスンの前に姿を現した。


《我は眼なの》


「ほう、闇属性……遺跡の物と同じ波形の金属だ。意志を持っているな……君の眼は私の目よりも見えていそうだね……。さて、ラダル君。君の器だがいびつなどという生易しいものでは無い位に危ない物だよ。普通ならば人では無いものになっていても不思議はないな」


「人では無いもの??」


「ああ、例えば……魔人とかだな」


「魔人のスキルは持ってるんですが……」


「その二つの玉を支配してるヤツだね?闇魔法のスキル……【エナジードレイン】と【血魔法】を持ってるね。まあ、それは君の外側に有るから今は大きな問題では無い」


「じゃあ何が……??」


「その前に君には器の『五行』を教えよう。器とは『五行』によって形成される魔力を操る為の物だ。『五行』とは魔力、制御力、精神力、胆力、心力の五つを指す。これらが全てにおいて等しい力を持てば、器は真円に近くなっていくものである。だが殆どは真円までは辿り着かない……それが真円に近くなればなるほど器が厚くなり、使用出来る魔法が増える。だから君は五行を鍛えて器を真円にする事を目指さなくてはならない」


なるほど……俺のいびつなのはこの真円になるべきものの事だったのか……。


「まずは君の魔力……コレは圧倒的に少ないから君は外部に魔力を持ったのだろう。つまりはそれを必要な分だけ“自分に取り込む事”が必要になる。次の制御力、コレが君の生命線だ。この力が並外れて強かったから君は人で居られたのだ。そして次の精神力……コレは属性に引っ張られる事が多いが、君の場合は闇属性に引っ張られ過ぎている。コレをどの属性にも引っ張られ無い“中立”である事を学ばなくてはならない。次の胆力だが、コレはかなり鍛えられてる様だな。胆力は戦闘経験を意識的に積むことで鍛えられる。そして、最後の心力。コレは心の強さを鍛えねばならない。鍛える為には【無】に近づく事が必要になって来る。コレが一番難しいがコレを成し遂げれば真円に更に近づく事になるだろう」


「結構やる事が多いですね……」


「まあ、効率的に行なえば二年もあれば真円に近づく事は出来るだろう」


「……あのう……3ヶ月しか時間が無いのですが……」


「だとすると心力に関しては自分でやらなければならないな。まあそれでも心力以外を何とかすればソコソコの魔力は扱える様になるだろう。後、アシュトレイは心力のみを鍛える事だ。君はそれが圧倒的に足りない」


「心力……どの様に鍛えれば?」


「禅を組むといいよ」


「禅??」


「座禅と言って足の組み方と呼吸に意識を置く事で悟りを開くと呼ばれてる」


「ほう……ラダル君はやり方を知っている様だね。コレは目的を置かない事が重要だ。目的を持たずにただ座す事により【無】が結果的に得られると言うものだからね」


「……難しいな……目的を持たずに目的を達する?」


「そうだ。座す事が目的でそれ以上は何も考えてはならない。それを極める事で結果的に得られるのが【無】である」


「……やってみよう。何が得られるのか分からんが」


「それが良い。足の組み方は後で教えよう。そしてラダル君、君は今から魔力を自分に取り込むやり方を伝授しよう。それをひたすらやる事だ」


「分かりました!お願いします!」


「良し、では君には限界まで魔法を撃って貰おうか」


「は?」


「君は魔法を撃ちすぎて倒れた事は無いかい?」


「はぁ……最初の頃は何度か……」


「今は外の魔力と繋がってるからあまり無いだろうが、それを意識的に起こす。その後で魔力の移譲を行う事を何度も繰り返す事で外の魔力から必要な分だけ自分の魔力として扱える様になる。この様な事は普通はやらないだろう?実はこれこそが魔力を大きくするには大事なのだよ」


俺は頭をぶっ叩かれた気がした。魔法を覚えたての頃に何度もぶっ倒れるまでやってたが、アレは本当は無駄じゃなかったんだ……でも俺はそれから逃げてしまった。そしてザ・コアを手に入れた事で更に自分の魔力を大きくするチャンスを逃してしまっていたのだ。


それからの俺はひたすら魔力を使ってはオーバーヒートを起こして、その後に魔力玉からの魔力の移譲を行った。この修行はかなりキツい……何せオーバーヒートすると目眩やら吐き気やらが襲ってくるからフラフラになる。そしてその後にやっている魔力移譲が本当に難しい……中々出来ないのだ。本来であれば空になった俺の魔力をレディスンから移譲する他人移譲がやり方として正しいのだが、俺には魔力玉がある為それから移譲を受けようとしているのだが、今まで使っていたパスとは別に、しかも吸収の仕方が大きく異なるやり方で取り込む為に中々スムーズに行かないのだ。


「そんなに簡単に出来るものなら誰もがとうの昔にやっているさ。コレが本当の修行というものだよ」


レディスンは確信を持ってその様に言っている。だからこそ俺はキツい修行に明け暮れた。

そんな中、アシュのおっちゃんはひたすら禅を組んでいる。アシュのおっちゃんは何かしらの手応えを感じている様だ……天才かよ!!


俺は考えた……今までイメージを元に色々と困難を克服して来たはずだ。やはりココもイメージを元に克服しようと考えた。そのイメージを固めるまでに一週間ほど掛けて、その後は固めたイメージをひたすら繰り返しする事、約三週間でようやく少しだけ魔力移譲が出来る様になって来た。


「うむ……これ程短期間で少しだが出来る様になるとは……驚くべき才能だね」


「でも……まだ少しだけです……」


「当たり前だよ。本来なら半年以上は掛かってもおかしくないんだ。でもコレで飛躍的に上手く出来る様になるだろう」


レディスンの言う通り、それからはあれ程苦戦した事がどんどんと出来る様になって行った。そして俺は魔力移譲を自由に出来る様になったのである。もうここまで来たらレディスンは師匠と呼んでも良いだろうね!


「さて、次は精神力の問題だね。君は闇属性にかなり傾倒してしまっている。今回の魔力移譲に置いても君は無意識で闇属性を使ってしまっているね。コレを矯正するには……」


レディスン師匠は俺に何かの術を掛けた!!俺の中の【ザ・コア】へのパスが断ち切られたのを感じる。


「君の外側の闇属性を切り離した。コレで精神力を鍛える修行に入るよ」


レディスン師匠はにっこりと微笑みながら、無舞の西方にある小さな山を指さした。


「次の修行場はあそこだよ。覚悟したまえ」


お読み頂きありがとうございます。

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