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4-ep
「──い!おい!マギ──!おーい、大丈夫──!?」
声が、聞こえる。視界は徐々に光を捉え、世界が像を結んでいく。
──そこには二人。
痩せぎすの老人と少女が、心配そうな表情で覗き込んでいた。
「…おはよう、ございます。エド、レイシア」
そこにいたのは修理の為に訪れていた工房の主、エドワードと。
安堵の表情を浮かべたレイシアだった。
「あぁ、良かった…起動した後もしばらく反応が無かったもんだから心配したぞ…なぁおい、本当に調子は大丈夫か?」
「心配をおかけしてすみません、レイシア。…はい、何も問題ございません」
仰向けのまま新しく装着された左腕を持ち上げる。
眼前で指を握り、開く。何度か繰り返しても異音すらなく、それはスムーズに動作して見せた。
「んー…問題はない筈だが…うん、何かあったら彼女にすぐ言うんだぞ?」
「はい、エドワード。ありがとうございます」
──懐かしい過去の姿を。
夢の様な記憶を。見ていた気がする。
「よし…それじゃ、起こすぞ。気を付けろ」
ポッドの中の椅子の背もたれが、ゆっくりと身体を起こしていく。
そこから見えた空は昇る朝陽で赤く染まっていた。




