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鉄塊のマギア  作者: 佐倉。
12章
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・休息とし、都合4日間の休息を設ける。

 異常も無い故、メンテナンスは早々に完了。窓から外の通りを行き交う人間を観察。無為に時間を消費している感覚。

 休日の過ごし方も食事、軽い運動、創作物へ触れるなど多岐に渡る様だが、外を出歩き注目を集めることは目的と反する為、今はただただ籠るしかない。

 外にはこんなにも人が多い。想像していたより、色も、音も満ちている。

 久しく夜の空を眺める。それしかやることがない。



・2日目。

 以前課題としていた映像記憶/回想記憶を紙媒体に残す手段について検討。

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(以下塗り潰しが続く、中略)


 既知の魔術式を用い試行錯誤するが、結果不首尾。方向性は間違っていないと思われるが私の知り得る手段のみでは固着化が上手く行かない模様。要改善。

 昨日より感じていたが、街中の様子が平時よりいくらか浮付いているように見える。出歩く人々の数も多い。



・3日目

 空を見ていた



・4日目

 思いに耽ると言うのだろうか。数度、ポッドのことを思い出していた。


 ほんの一瞬で、頭の中が外の世界で満たされたあの強烈な感覚は、今でも焼き付いている。

 初めて目にした青い空。思考が埋め尽くされ停止するのではないかと思うほどの衝撃を受けた。陰鬱なあの場所では考えられない、直視することが憚られるほど煌々としている太陽。果ての無い、どこまでも澄んだ青い色。はたまた底があるのか分からない暗い暗い空に、静かに浮かび冷たく光を落とす月。

 …文字というものは、本当にもどかしい。感じたことを正しく表現出来ている様に思えない。


 何故明るくなり、暗くなるのか。太陽や月はどのように中空に存在するのか。その原理は知らないけれど。このことを、ポッドは知っていたのだろうか。ここにいるのが、もし


 既に終わったこと、そうならないことを考えても仕方ない。明日からは通常通りの稼働を予定、夜が明けるまで空を眺める。

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