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・晴天、異常なし。二日振りの更新となる。
・更新が滞った理由としては、階層を跨いだ依頼作業の従事の為。冊子自体に認識阻害の魔術を施してはいるが、露見のリスク回避を徹底する為にここから持ち出すことは推奨できない。
・昇る際には気付かなかったが、冒険者たちの魔物に関する話を総括するといくつかの防衛機構がマナの影響で誤作動を起こしていると思われる。それらの一部が「魔物」と認識され、設定された範囲を越え危害を加えている可能性が考えられる。要調査案件。
・試しに手近なところで「三階層」と呼称されている階層へ降りてみたが、やはりバグが発生している模様。主な原因は長期に渡るマナの暴露による防衛体の生成器と魔術式の変質が推測される。人間に近しい姿をするに至った点から、防衛対象の優先順位として強く意識付けられた機械人形体を模倣している可能性が考えられる。
現状の状態について、自身がどのように働きかけるべきかは、一時保留とする。…そも、解決出来る問題かどうかは置いておくとして、私一人が判断するには影響の規模が大きすぎる。
・少し前から感じていたが、日記というものは少々不便である。感じたこと全てを文章のみで表現するということは、とても困難に感じる。報告書等では図式も用いることで効率的に表現/認識の共有を行えるが、同様にその時々の映像記憶や回想記憶は残せないものか。
秘匿性を出来る限り低下させない手段が推奨される点から、この冊子のみで完結することが望ましい。…が、現状そのような手段は思い浮かばない。外で発展した文化も調査し、何かしら手段を模索する必要があるように思われる。
以上