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現れた敵 1

「初めまして」


玄関のドアを開けたまま、あたしは固まった。


派手な金髪頭、ガラス玉のように青い瞳の青年が立っている。


顔立ちから見ると、イギリス人のようだ。


「――――――どちら様でしょうか?」


あたしの視線に彼はにこーっと笑った。


「イギリスから来たジェームスという者です。くるみちゃん」


あたしの名前を知っている?


――――――怪しすぎる。


あたしは、じとっと彼を見つめた。


肝心の彼はひょうひょうとしていて、あたしの視線も気にしていない様子。


「凱はいるかな?」


「凱のお知り合いですか……?」


「うん」


彼は無邪気な笑顔で頷いた。


「凱と僕は仲間なんだ」


私は嫌な予感を感じた。


凱の――――――仲間――――――??


それってまさか――――――


□ ■ □ □ ■ □ □ ■ □ □ ■ □ □ ■ □ □ ■ □


申し遅れましたが、私の名前は古屋 胡桃ふるやくるみ


17年前、親に捨てられ、幸運にも牧師夫妻に引き取られた。


だけど4年前、牧師夫妻も事故で亡くなり、それ以来牧師夫妻の息子 凱が育ててくれている。


凱は今や牧師に継いでいるが、職業に合わない大きな秘密を持っている。


それは、彼が吸血鬼だということ。


嘘じゃないのよ?


マジで吸血鬼。


人の血を吸って生きる吸血鬼。


えぇと、これでわかったわよね?


凱の仲間――――――


それは、つまり――――――


「ジェームス・クライン。吸血鬼なんだ」


彼は歯を見せて笑った。

異様にとがった前歯が見え隠れしている。


「胡桃ちゃん。しばらく滞在するからよろしくね」


私は大きく息をついた。

今日からしばらく私の家には吸血鬼が二匹(?)、人間一人


なんか私、眠たくなってきた。


起きたらこれは夢でありますように――――――

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