テンプレな詩世界生活の始まり
神―もとい少女から授かるスキルの説明が終わった後、俺は異世界の説明を受けていた。
「次に行く世界は、あなたの居た世界にあるゲームのような世界でステータスがあり魔物が存在する世界です」
俺は(ほんとにゲームみたいだな)と思いながら話の続きを聞く。
「ステータスの見方や魔法の使い方は向こうの世界についたらわかります。なにか質問はあります?」
俺は少し考え
「何のために俺らが異世界転移したんだ?」
「後で説明しようとは思っていたけど、転移先の世界は今魔王が復活して世界中が大騒ぎしているのです。で、とある国が魔王討伐のために異世界から勇者を召喚する魔法を使用したのです。それであなたのクラスが召喚に選ばれたのですよ。」
俺は疑問に思ったことを口にする。
「クラスが選ばれたということはみんな勇者なのか?」
「いいえ、みんながみんな勇者というわけではないわ。勇者の職業になる人は3人だと思うわ。あ、ちなみに職業っていうのはステータスに表記されるそのひとの身分のようなものです。魔法使いとかですね。」
「ちなみに俺の職業は?」
「勇者です」
「マジか」
異世界でスローライフをおくって楽しもうとしていた俺は勇者に選ばれたことを聞いて顔をしかめる。
「別に勇者だからと言って魔王を倒すのを目標にしなくてもあなたはいいんですよ、そのためにスキルを授けたのですから」
「どういうことですか?」
「あなたにスキルを授けた理由はあなたが前の世界で1日1徳を毎日続けていたからです。そんなあなたになら強いスキルを授けても問題ないと判断しました」
(あの行為がこんなところで生きてくるとは。やはりいいことをするといつかは自分に返ってくるんだな)
「話を戻しますが、あなたは次の世界で思うようにすごしてください。魔王をみんなと倒すのもよし、世界を旅するのもよしです」
俺は少女の言葉を聞いて、異世界でどう過ごすかは異世界に行ってから決めることにした。
(考えてみれば、魔王の影響が強かったらスローライフもできないだろうしな)
「ほかに質問はありませんか?」
俺はここでこれ以上のことを知ってしまうのは面白くないだろうと思ったので「ありません」といった。
「なら、そろそろ異世界にあなたを送ります。忠告しておきますと、自由に生きたいならあなたのスキルは隠しておいたほうが良いでしょう」
少女のからだが輝き始める。
「この先のあなたに幸あらんことを」
少女が言い終わったのと同時に視界が光で埋め尽くされた―。