2話 強敵に散る!
なるべく誤字脱字は修正していきたいと思います!
燦々と太陽が輝く荒野を歩き始めて2時間ぐらい……岩が未だに遠くに見える。
遠いわ!! 岩まで辿り着けるのか俺って心の中で呟き、
額の汗を拭いながら道なき道をひたすら歩く。
足を止めるのはきっと良くない、うっすらと危機感が芽生えて来てる。
喉が渇き始めてる俺の事だ。足を止めたらビールを飲むだろう。
意志の少し弱い俺だからな躊躇いながらもきっと飲む。
ビールを飲めばその場の喉の渇きは収まるだろう。
キンキンに冷えいてないが喉越しはいいだろう、良いに違いない。
おいしんだろうなぁ~
だが断る!!
こんな燦々と輝く太陽の下、直射日光を受けて出てくる汗と酒の利尿作用の所為で確実に脱水症状になる。
ただでさえ今まともな水分が無いのだ、水分の確保もせずにビールを飲む事できない。
直ちにまともな水分確保は必要事項の一つと言えるだろう。
だが、見渡す限り動物達が使うような水場はどこにもない、そもそも歩き始めてから生き物に遭遇してません俺。
やばい状況かも?
動物に遭遇出来てない=この荒野に動物達が生きる為の糧が無い
そもそも荒野に生き物は俺だけ? そんな訳無いと思いたい。
その時
負けんな~♪力の限り~♪
って俺の友達がよく口ずさむ歌が聞こえてきた気がした。
そうだ!! 負けてらんない!! ……何に?
なんでもいい! 何かにだ!
足を止めてはダメだ!!
友達の声がする幻聴の歌を励みにおれは歩く。
ひたすら歩く。
歩き続ける。
「目標に到着~~~~~!!」
最初の場所から歩き始めて4時間。
ひたすら歩いた結果、ついに目標の岩に辿り着いたぜ!!
目標に辿り着いた頃には太陽がかなり傾き始めているが、地面からの輻射熱もあってかまだまだ暑い。
そして目標だった岩はかなりの大きさだった。
高さ100m横200mぐらいある岩と言うか山だな。
そら遠くからも少し見えるわ!
目標に辿り着けた安心感と共に俺はゆっくり岩山の周りを辿り始める、とりあえず岩陰に入ろう。
まだまだ太陽が暑くてかなわないからね。
ゆっくり歩きながらも、ちょうど後ろ側の岩陰になってる処まで来た所で岩陰にそんなに大きくないが水場があるのを発見した!
なんたる僥倖か。
神のお導きですか!! と言っても俺は神を信じてはいないが。
まぁ、今は信じてもいない神に感謝しつつ暑さの所為で渇く喉の為逸る気持ちのまま
直ぐに岩陰の水場に駆け寄りビールの入った大型スーパーの袋を岩陰に置き、恐る恐る水を口に含み少しずつ飲んでいく、そう少しずつな。
うん、水自体は腐って無いし問題無さそうだ。
とりあえず時間経過で身体に異変が無いか診ないと何とも云えないが。
今は飲むのをやめて少し待とう、一応喉を潤す事は出来たしね。
この場合、水で当たるのは結構怖いからね、油断は出来ないけど。
腹を下したら目も当てられないし、薬も無いから対処出来ない。
ゆっくり待とう、そうしよう。
それから一時間ぐらいたって身体に異変は感じられなかったが、経過確認としては短い気もする。
しかし喉が渇いてるので気持ちがグラつく……
よし! 飲もう!!
やはり俺は意志が弱いんだろう。
もう一回喉を潤す為口に水を運ぼうとした時視界の端に動く物が映る。
そちらに目を向けると岩陰に置いたスーパーの袋に何か人型の生物が四つん這いになりながら袋に頭を突っ込んでる?
見た感じ人間の子供10歳児ぐらいの背格好で、ほとんど全裸状態に近いが唯一腰部分に何かの生物の皮みたいなのを巻いて手にはこん棒みたいなの握ってます。
……ただし全身緑色してやがりますわ。
「えっと、なにしてるのかな? かな?」
もしかしなくても、これが初めての人型の生き物とのファーストコンタクトになるかも知れないのに上手い事言葉が出てこない。
もっと意思の疎通を図べきなのに、出てきた言葉のセンスの無さに少し呆れる。
四つん這いの人が袋から顔を出す。
……はい! 出てきた顔はやっぱり緑色の肌に髪はボサボサの薄汚れた脂や皮脂が浮いた黒髪に特徴的な尖った耳。つり上がった目で三白眼、口から牙みたいなものが覗いている。
あれだ、俺ゲームとかで視たことあるわ、こんな奴。
ゲームとかなら初期からポップしてくる雑魚だよね。
うん、初めてのファーストコンタクト原住民はゴブリンでしたーーー!!
これじゃ意思の疎通以前の問題ですよね?
原住民ってもしかしなくてもモンスター枠だよね。
言葉より命のやり取りする羽目になりそうだ。
しかも俺は今、武器の代わりになる物を何も持ってないし初めてのファーストコンタクトがモンスターだった為に俺は衝動的に
「……嘘だ!!」
って叫んでしまった。
叫んでしまった為かゴブリンが四つん這いの状態から立ち上がろうとしている。
このままじゃ襲われる!
ここは先手必勝!
力の限りゴブリンを蹴り飛ばす!
「殺られる前に、その命殺ったるで!!」
少しおれのキャラじゃない気がするが叫ぶ。
ゴブリンが岩山の壁まで地面を転がってゆく。
すぐに肩で息をしてる状態の態勢を整え、腰を落としながらゴブリンとの距離を測る。
俺は格闘技の経験はなくても、喧嘩の経験はある! 何回も修羅場を潜った経験がな!
武器は無くともある程度はやれるはずだ!!
ゴブリンとの距離は約2mも離れてないが次はどうする?
マウントを取るべきか迷う。
迷ってる隙にゴブリンがゆっくりと立ち上がりながら
「貴様! いきなり何すんじゃーー!! ボケェ!!」
ゴブリンが流暢な日本語で叫んでくる!!
え?
……あれ?
今、ゴブリンから聞いてはいけない言葉が聞こえた。
「いい根性しとるやないかガキが!!」
叫んでくると同時ぐらいにこん棒で綺麗に足を払われ地面に寝転がらされる。
そして、いつの間にかマウントを取られてこん棒では無く素手でフルボッコにされる羽目になった。
くそッ、こいつ強い! たかだか人間の、しかも10歳児ぐらいの背格好をしたゴブリンだろ?
そのゴブリンをマウント状態から退けようと体重移動して上体の力で跳ね上げようにもマウント状態でウエイトコントロールされ、両腕で顔面をガードしても腕の隙間をパンチを通してくる!
一発一発が重い!
「オラァ! どうしたぁ~! どうしたぁ~!」
何回…何十回殴られたか分かんないが、口の中も切れて血の味がするし鼻血も出てきたのか息苦しい上に意識が朦朧としてきた。
意識が途切れるかどうかの時、ようやくラッシュが終わった。
「今度から相手みて喧嘩売りや? ガキが!! 戦利品としてビールは頂いていくからよ!」
それが俺の意識が無くなる寸前の言葉となる。
3000字の壁は中々越えられないです……頑張る!!