第8話 グルメを満喫?して、日常に帰る
午後4時すぎ。羽田空港に到着しました。
空港にお蕎麦屋さんは多分3軒ぐらい入っている。多分ってのは、お店が多すぎて全部は把握できなかったからです。羽田、広~い!
さて、どのお蕎麦屋さんにしようかな。
……と思って歩いていたら、なんということでしょう、目の前にブルーシールのお店があるじゃありませんか。
あっ、今ちょうどアイスを食べたい気持ちだったの!
この日、東京は2月とは思えないぐらいの陽気だったんですよね。
する~っとお店に吸い込まれていく私。
気づいたら、食べていたよ、ウベ。
ちなみに紅芋とウベは別物です。ウベは紅山芋です。紅芋と山紅芋です。違います。でも食べ比べたことはないので、断言はできません。
美味しかったです。まろやかで、ちょっとねっとりしている気がしますね。クセがないです。ミルク特有の臭さみたいなものが消えていて美味しかった。好きな味です。
さて、アイスでクールダウンしたことですし、今度こそお蕎麦ですよ、お蕎麦を……あっ、ちいかわの東京ばな奈がある! 買わねば!
はい、お買い上げ。
通常の東京ばな奈の紙袋と、ちいかわの紙袋の両方をくださいました。親切!
あっ、そういえば、鎌倉のお菓子「クルミッ子」も羽田空港で売ってるんだよね。これは買って帰りたいなと思って探しました。あっちこっちを回って、やっと販売しているお店を見つけましたが、残念なことに完売してました。
お買い上げならず。
あとは親へのお土産も買っておかないとね。というわけで、崎陽軒のしゅうまいをお買い上げ。ほかにもいろいろお土産を購入。トップスのケーキがあれば買いたかったけれどなかった。赤坂で買えば良かったなあ。定番のチョコケーキもいいけど、チーズケーキって食べたことないから食べてみたいんですよね。
そんなこんなで気づいたら、お蕎麦屋さんがあるエリアから離れていました。ああ~、いけません。軌道修正しなきゃ。ちょっと早足で戻っていたら、なんとずんだ茶寮の「ずんだシェイク」があるじゃありませんか!
さっきアイスを食べたばっかりなのに。
どうします?
お蕎麦も食べるのに……。
でも、ずっと前から気になってたんだよね、ずんだシェイク。
迷うなら、行け。
人生というのは短いんだから。やらない後悔より、やる後悔だって人生の先輩たちも皆さん口を揃えておっしゃるでしょ。本当にそうだよね、失敗したら失敗したという経験を積めるけれど、失敗すらしなかったら何も積み上がらないもの。ただ後悔だけが残ってしまう。それって悲しいし情けない。やだ、そんなの。
ということで、はい、お買い上げ。
ちょっと固めのシェイクは、味わいがまろやかで美味しい~。豆臭さがないですね。ほんのりとずんだです。美味しい。これが憧れの……ずんだシェイクなのですね……感無量です。
そうこうしているうちに、時刻は午後5時半になりまして、タイムオーバーです。お蕎麦は二軒目には行けませんでしたが、一切の後悔なし! また来ればいいし!
ありがとう東京。楽しかったよ。行ったからといって特に何かが変わったり、人生が好転したりとかいうこともないですし、気持ちも全然切り替わってないですけど、だけど、行ってよかった。
旅なんてそういうもんだよね。モロモロのあれやこれを抱えたまんまで帰宅して、明日からもこの現実を生きていくのだ。
空に一番星が輝き始めるころ、飛行機は離陸しました。
宵闇の中を、福岡に向かって飛んでいきます。
シートに背中を預けて、深呼吸して、ふと思う。
この旅のこと、あの人に聞いてほしいな。でも、無理なの。それが寂しい。
ああ、そうか。やっとわかった。私って失恋したんだな。
でもあなたを失ったわけじゃない。そもそもあなたは私のものじゃないし。
私はあなたと一緒に過ごしたかった未来を失いました。
これがずっと胸に引っかかってモヤモヤしていたものの正体。それを言語化するための旅だったのかもしれません。
良い旅でした。
わりとポジティブな気持ちでいます。だって、この年齢で人を好きって思えたことは素晴らしいことだなあと思うのです。また別の人を好きになれるかな? 今はまだわからないけれど。
流れに身を任せていこう。
帰宅して、洗濯機を回しながら、次の旅はいつ行こうかな、なんてぼんやり思うのでした。
<おわり>




