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問題児in追放修道院  作者: バタ足攣り太郎


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第62話 修道院+住民=強者の街

おっす、あたしリタちゃん。


リーフィ侯爵夫人と商店街で買い物デートしてたら、刺客にナイフを投げられた。


でも、そのナイフを、商店街のおばちゃんたちが防いでくれたの!


ん?あたし?


普通に夫人のガードしてたよ。


決して・・・そう、決して!かっこつけてナイフを防ごうとして不発したりなんてしてないからね!!


「ったく、このレイクディーネで悪さしようなんて、太い野郎だねえ。・・・ん?」


おばちゃんたちの一人がこちらを見て、ニヤァって笑う。


「悪いねえ、リタちゃん。気合入ってたのに、見せ場とっちゃって!!」


見られてた!?


の、ノーコメント!


こういうときはノーコメント!!


「顔真っ赤にしちゃって、かわいいねえ!」


してないし!


だから、夫人も隣でうふふって笑わない!!


「て、てかさ、そんなことより、刺客はどうしたん?ナイフは防いだけど、捕まえに行った方が良くない?」


夫人を狙ったやつ、とっ捕まえなきゃ!


「ふっふっふ、心配ご無用さね。」


「今頃・・・お、来たみたいだよ。」


ドサッと音を立てて、目の前に手足を縛られたローブの人物が投げ込まれる。


そして、やってきたのは、さっき回った肉串の屋台のおっちゃんだ。


「ほれ、一丁上がりってな。」


「ナイスだよ、あんた!」


「おお!これまたいいタイミングで来れたな。嫁さんに良いとこ見せれたぜ!惚れ直したか?」


「やぁだよ、あんたってばぁ!!いつも素敵だからわかんないわよ!」


「おお!そうかそうか!!」


そう、おばちゃんズの中にはおっちゃんの奥さんがいる。


そして、この夫妻はおしどりで有名なのだ。


うん、砂糖吐きそう。


「ぐ・・・なんで、そこらの通行人がこんなに強いんだよ。」


フードの人物・・・声からして男かな?


そいつが呻くように愚痴る。


「残念だったね、このレイクディーネにはね、一定の強さを持った人しか住めない決まりがあるんだよ。」


優しいあたしはしゃがんで、そう教えてあげる。


そう、ここレイクディーネは追放修道院を抱えているおかげで『更生都市』なんて呼ばれたりもする場所だ。


更生の必要があるような人物が集められるような場所に普通の住民では押し負けてしまう。


そういうわけで、ここに住む人間はみんな国からの審査があり、一定以上の実力と人格の保証がある人間に限られている。


なので、一般人ですら強い住民しかいない都市が出来上がっている訳である。


もちろん、外から来た人はそうじゃない。


だから、こうやって刺客も入り込むし・・・


「ほい、残念。」


「!?畜生!!」


それが一人じゃなかったりもする。


新しい刺客もナイフを投げようとしてたから、あたしの足元にあった石を蹴飛ばして手首にぶつけておいた。


今度はちゃんと決まって一安心。


でも、刺客は素早い判断で、悪態をつきながらもすぐに逃げに転じる。


そして、駆けだした先にはちょうどおつかいに来た子どもが!!


危ない!


・・・って、普通なら思うよね?


まあ、実際危なくはある。


逃げる刺客は人質でもとるつもりなのか、まっすぐ子どもに向かって行ってるし。


でも、さっきも言ったけど、ここは更生都市レイクディーネ。


「しゅわっ!」


「何ィッ!?」


子どもはためらうことなく元来た道へと逃げていく。


かなり早い。


「なんか変な大人に追っかけられてる!!助けてー!!」


しかも、大声で端的に状況を説明して助けを求めてる。


「おらぁ!!」


「ぐふぅ!?」


なので、ちょうど屋根の修理をしてた兄ちゃんが上から降って来て、刺客を踏んづけてリカバリー!!


「無事か、坊主?」


「うん、兄ちゃん、ありがとう!!」


「おう!わかりやすい説明だったぞ。次も同じようにやれば誰かが助けてくれるかんな。」


「うん!!」


気絶した刺客を踏んづけたまま、助けてくれた兄ちゃんに少年が撫でられてる。


「あらあら。相変わらず、ここの皆さんはすごいわねえ。」


「ねー。」


とまあ、そんな感じで二人の刺客を片付けて騒動は一応解決。


せっかくだからとみんなで衛兵のところに突き出しに行ったら、追加でもう一人が突き出された。


「なんか怪しかったから、捕まえておいたわよー。」


華奢で美人なお姉さんが、上背のあるフードの男を引きずってくるのとか、ここでしか見れない光景だよね。


みんなとお姉さんにはお礼を言ってから解散してもらい、あたしは夫人と一緒に詰所へと入った。


「残念だけど、デートはここまでだね。こいつらの目的を聞かないと。まあ、十中八九、夫人だろうけど。」


「そうねえ、仕方ないわね。」


夫人は困ったように頬に手を当てて、


「無粋な人にはお仕置きをしなきゃ、ね。」


ぞっとするほど冷たい声音でそう言った。


ヤバい、夫人が怒ってる・・・


思わず、ぶるりと震えてしまうあたしなのだった。



次回の更新は10月4日(土)午前6時の予定です。

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