表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
問題児in追放修道院  作者: バタ足攣り太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/78

第29話 牢屋+悪だくみ=ガールズトーク?

ごきげんよう、リタですわ。


いいえ、今はルタと名乗っていましたわ。


っていうか心の中でまで猫被るのもなんなので、元の口調に戻しますわ。


さて、今あたしは攫われて牢屋に入れられてる。


ご丁寧に魔力を吸い取って魔法を使えなくする魔封じの腕輪までつけさせられて、ね。


まあ、こんなのあたしには関係ないから、いつでも外せるんだけどね。


ちから いず ぱぅわー。


でも、ここにはあたしだけじゃなくて、同じく街で攫われてきたミアって娘もいた。


まあ、ぶっちゃけこの子の腕輪も余裕で外せるけど、ここまでされてあっさり逃げてきましたー、じゃ何か(しゃく)じゃない?


「やつらに一泡吹かせてやりましょ?」


だから、こんな提案をミアに持ち掛けたってわけさ。


「いったい、何をするつもりなの?」


「このままここにいれば、明日には貴族がわたしたちを買いに来る。あなたはそう聞いたのですよね?」


「う、うん。」


「でしたら、そのお貴族様を捕まえてしまえば、良い意趣返しになると思いませんか?」


「えぇっ!?」


捕まえる過程で少しボコボコになっても不可抗力だよね、うん。



「む、無茶だよ!!相手はお貴族様なんだよ?きっと強い護衛とか連れてくるよ!!」


む、それは確かに。


でも、それって・・・


「それは腕が鳴りますね。」


「ほぇ?」


あ、放心した。


にしても、こうやって牢屋に入ってると、この世界で初めて目覚めた時を思い出すなあ。


前のあたしのやらかしで処刑されるんじゃないかってヒヤヒヤだったなー。


夫人もめっちゃ敵視してきてたし。


今となってはなつかしー。


「・・・いやいやいや!」


あ、帰って来た。おかえりー。


「何を言ってるの!他にもここにいる盗賊の相手をしながら町まで逃げなきゃならないんだよ!?途中で捕まっちゃうよ!!」


「全て打ち倒して押し通ればよろしいのです。」


「柔らかな口調と雰囲気に反して苛烈な強硬策が出て来た!?」


確実で手っ取り早いからね。


それにしても・・・この娘、ただの街娘にしては戦いに詳しいね?


「・・・仮にそれで行くにしても、あたしは戦えないよ?」


「私がしっかりお守りしますわ。・・・守られるのには、慣れてらっしゃるでしょう?」


「!?あたしのこと、知ってたの!?」


「いいえ、ここで会ったのが初めてですし、お話を聞いたことも、名前すら知りませんでしたわ。」


「なら・・・」


「ですが、先ほどから荒事に慣れてらっしゃるご様子でしたので。」


実際、戦う人間の視点から見れば、そういうのはすぐにわかる。


この娘、戦いというものに慣れてる人間特有の、独特な雰囲気があるんだよね。


「そうですね・・・」


ミアを信用させるには・・・ああ、これか!!


あたしは右腕にハマっている魔封じの腕輪を左手で掴むと、


「えいっ。」


ベキン!と引きちぎった。


「はいぃっ!?」


「ほら、あなたも。」


「いや、はい、あの・・・えぇ・・・。」


ミアのもベキン!っと。


「どうかしら?信じる気になりまして?」


「そうですね、なんかもう・・・はい。」


目が死んでる気がするけど、これで説得成功!


あ、でも腕輪が外れてたら気づかれるか。


あたしはもう一度壊した腕輪を拾うと、ぐにぃっと曲げて無理やり腕に装着する。


うん、魔封じの機能はしっかり壊せたみたいだ。


「ミアさんも、偽装のためにつけ直しましょう?」


「そうですね・・・。」


なんか、すべてを諦めたみたいな顔をしているミアに腕輪をはめてやる。


「これで、後は貴族を待つだけですね・・・ガールズトークでもします?」


「唐突!!」


「だって暇ですもの。」


「それはそう!」


「おい、うるっさいぞお前らぁ!!俺が怒られるから静かにしててえ!!」


あ、見張りのおっちゃんがすっごい微妙な事言いながら来ちゃった。


いつの間にか普通に騒いじゃってたもんねえ。


ふむ・・・


「まあまあ、そう言わず。見張りのあなたも、正直暇でしょう?」


「ちょ、何言って・・・」


「・・・わかる?」


「乗って来るの!?」


さっきの怒鳴り込みが良い人そうだったんだよねー。


巻き込み巻き込み♪


「いやあ、見張りって一人で暇だし、見張るのも捕まえてる子がかわいそうだしなぁ。」


「あら、なら開放してくださいな。」


「それはできねえな。俺が殺されちまう。」


「なら仕方ありませんねえ。」


「普通に会話を始めている!?」


「だって、暇なんですもの。」


「だなあ。」


実際、こそこそするより楽だし、暇つぶしにも最適だし。


ってか、普通に疑問なんだけど、こんな気のいいおっちゃんがこんなところで人身売買に加担してんの?


ってことで聞いてみたところ・・・


「借金返せないなら働けって連れて来られた。そこの嬢ちゃんが初めての見張り対象だけど、かわいそうでずっとツラい。」


とのこと。


しかも、借金も他人のを騙されて押し付けられたらしい。不憫。


ちなみにその話を聞いたとき、ミアはずっと微妙な顔をしていた。


まあ、そんな憩いの時間も、他のやつがやってきておっちゃんを持ち場に戻したことで終わってしまったんだけどね。


「行ってしまいました・・・。」


「なんだったの、この時間・・・。」


「まあ、いいじゃないですか。とりあえず、静かにしていましょう。」


「誰のせいで怒られたと思ってるの。」


恨みがましい目で見られても・・・暇なのがいけない。


まあ、仕方ない。


寝るなり鍛えるなりして、貴族が来るのを待つとしますか。


・・・あと一日、長いなあ。




次回の更新は2月15日(土)午前6時の予定です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ