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第17話 お菓子+チンピラ=逆鱗

こんにちは、あたしリタちゃん。


「ごふっ!?」


あたしは今・・・


「ぎゃば!?」


「う、うぅ・・・。」


「ば、化け物・・・!」


裏路地で、チンピラをしめています。


なんでこんなことになったのか?


それは数十分前まで遡る。


逃げた副リーダーを追うために、数日後に街を出ることになっていたあたしは身支度を始めていた。


で、身支度ってのはもちろん、心の健康を整えることも含まれるわけで。


まあ、何をしていたかと言えば、単純に甘いお菓子を買いに行ったのよ。


いつもは行かない地区まで足をのばして、わざわざ。


ちょっと奥まったところにある、穴場的なお店へと。


で、こんなうら若い美少女がのこのこ一人でちょっと表通りから外れた場所を出歩いたらね・・・バカが湧いた。


遠い地区だったからかなあ?


あたしが食堂で働いてる、悪酔い撃退美少女ルタちゃんだって、知らないみたいでさあ。


3人で道を塞いで、開口一番に「おい、こっち来いよ。」だよ?


口説き文句としては下の下・・・いや、もはや論外で口説けてすらいない。


それで、あたしは特になんとも思わなかったから、「邪魔。」ってだけ返した。


正直、面倒くさい以外の感想が浮かばなかったんだよねえ。


で、怯えてる様子もなく言い返したあたしにカチンと来ちゃったみたいで、「あ?口答えしてんじゃねえぞ?」って脅しつけて来てさあ。


「今日のあたしは気分が良いから、見逃してあげるよ。」


時間かけるのも馬鹿らしいから、ちょっとばかし威圧を乗せて言って追い払おうとしたんだけど・・・。


「あ??なんだとコラ!!」


これにはあたしも驚いたね。


まさか、あたしの威圧が通じないなんて・・・。


よっぽど弱いのか、それとも見た目だけで目が狂いまくってるのか・・・。


なんかあたしもこの段階で面倒になってきちゃってねえ。


「次はない。退け、三下。」


「このアマ!もう容赦しねえぞ!!!!」


手っ取り早く挑発して、相手に先手を打たせた事実を作って・・・


「「「ぐああっ!?」」」


瞬殺して通り過ぎた。


ん?冒頭と繋がらないって?


それがこの話はまだ続くんだよ。


お菓子屋にたどり着いたあたしの目の前で、なんと店が閉まってたんだよね。


いや、正直茫然としたよ。


で、閉店作業中の店員さんに聞いたら、ちょうど売り切れたらしくて。


うん、そう。


あいつらのちょっかいがなければ、あたしはお菓子を買えてたかもしれなかったんだ。


あたしの・・・あたしの・・・!!


「穴場の絶品マスカットシュークリームうううううう!!!!」


「「「ぎゃあああああああ!?」」」


この恨み、晴らさずおくべきか!!


なのでとりあえず、死なない程度に加減してこのバカ3人を甚振ってるわけだね。


「そもそも!」


「ぐあっ!」


一蹴り。


「集団で!」


「「あぐっ!?」」


二蹴り。


「女の子を囲むその根性が気に食わない!!」


「「「ぎゃああ!?」」」


三蹴り!!


どうせ休日の予定を潰されたんだ。


こんな根性曲がりを放置して、街に良いこともないだろう。


この街にも割と馴染んだ自覚もあるあたしとしては放置するのも寝覚めが悪い。


という建前で!!


「このあたしが、あんたらを徹底的に教育してやろう!!!」


「「「いぎゃああああああああああああああああああああああああ!?」」」


こうして、あたしは3馬鹿の短期教育をすることに決めたのだった。


ちなみに、どんな教育を施したのかはご想像にお任せします。


後日、素行の悪かった3人がびっくりするほどの好青年になり、あたしが勤める食堂によく顔を出すようになった、とだけは言っておく。


次回の更新は7月1日(土)午前6時の予定です。

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