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かき氷の思い出

 まずい食べ物は思い出に残る

 子どもの頃、ゲーム屋の近くで買ったかき氷

 いちごのシロップが、下水のような腐った味わいで、友だちと一緒に排水溝に吐いた

 あのとんでもなく不味かったかき氷、とその後なんどもその友だちと話した

 かき氷といえば、小学校の運動会のとき、必ずかき氷が売られていて、必ず買って食べていた気がする

 気がする、というのも不思議だが、なんだか本当ではないような、蜃気楼のように儚いかき氷の記憶で、捏造した記憶のような気もする

 運動会に必ず現れるかき氷

 必ず現れる、といっても運動会なんて一年に一回しかないのだから、しかも食べていたのは小学校低学年のときだけだった気もするから、ほんの数回でしかないのだが、なにやら異界の尖兵の訪れのように記憶に残っている

 プールで食べたかき氷、海辺で食べたかき氷、などの思い出もあるが、かき氷というと子どもの頃の思い出ばかりで、大人になってから食べたかき氷は覚えていない

 食べていないのかもしれない

 記憶というのは不思議なもので、なんの脈絡もなく突如として浮き上がってくる

 あるいは自分にはわからない独自の脈絡が潜んでいるのかもしれない

 突如として浮き上がってきたかき氷の思い出を、冬の深夜に気まぐれに書き残す

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