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子どもの笑顔

 子どもの笑顔はやはりいいものだ

 人間をどれほど嫌いになっても、子どもは嫌いになれない

 人間をはみ出しているからだろうか

 遊びへの熱狂に忠実だからだろうか

 とはいえ、子どもにも残酷さや卑劣さは宿る

 人間の嫌らしさのすべては既にそこに胚胎しているといえるのかもしれない

 〈無智〉を荷った人々は宗教が考えるほど宗教的な存在ではない、とは吉本隆明の言葉だが

 なんらかの期待を負わされた存在は、実像から絶対にずれてしまう

 異性への期待、子どもへの期待、すべてがずれへの第一歩だろう

 とはいえ、子どもの笑顔はいいものだ

 目にすると気分がよくなる

 人間は罪深く薄汚れた存在だからすべて滅んだ方がいい、というような極端な思想に

 わたしは片足を突っ込んでいることがときたまあるが

 子どもに滅べとは思わないので

 あるいはそれがわたしの倫理の軸足だろうか

 汝ら慎みて此の小き者の一人をも侮るな

 神の子はそのように言っていた

 幼児をさなごらを許せ、我に来るを止むな、天国は斯のごとき者の国なり

 神の子はそのように言っていた

 それは、わたしにとっては深く頷ける言葉だ

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