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ゲームと読書は似ている
源氏物語とか失われた時を求めてとか
長大で退屈だと言われがちな本を
けっこう楽しみながら読んでいて思うのは
自分はこういう作品との気長な付き合い方を
ゲームを通じて学んだ気がするな、ということ
レベル上げやアイテム集めに費やしたあの莫大で不毛な時間も
自分にとっては役に立っている
古いゲームと古い本にも
似たところがある
古い作品はときに理不尽で、不条理で、不親切で、現代人を必ずしも心地よくもてなしてはくれないが
その世界になじみ、波長を合わせると
冷たい美しさが浮かび上がってくる
毅然として媚びない表情で
その景色は格別なものだ
いま、現在に、違和感や息苦しさを感じる人間にとっては
いま、現在ではない空気を吸えるだけでも心地いい
ゲームと読書は似ている
どれだけ両者に助けられたことか
