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毎日のように読み返す言葉
毎日のように
読み返す文章があって
それは自分の乏しい読書量と
貧弱な人生経験のなかでは
もっとも美しいと思えた文章で
とはいえ客観的な尺度とは関係なく
ただ自分に関係があり自分と響き合う言葉というだけであって
とはいえだからといって
なぜ毎日のように読み返すのだろう
こころが動くからといったって、それがどうしたというのだろう
自分が自分であることを思い出させるからといったって、それがなんだというのだろう
わたしに向かうべき方向はあるのだろうか
わたしに残された可能性はあるのだろうか
なぜかわからず
それでもすがるように
毎日のように読み返す
その言葉




