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好きなものが無意味でも

 わたしはよく思ったものだ

 こんなに好きなものも

 死ぬときは無力かもしれないなと

 なんの救いにもならないかもなと

 実際、晩年にそういうことを語る人はいる

 こんなものはすべて無意味だった

 こんなものに時間を費やしたのは完全に無駄だった

 とか

 たしかに、一理あるのだろう


 とはいえ

 結末の苦渋によって、それまでのすべてが無意味になるのか?

 そうだとしても、もともとなにもかもが好きになれなかったところに、少なくともそれだけは好きになれて、楽しむことができて、慰められ、励まされて、死に近づくその日までこころを惹きつけてくれたのなら

 それはやはり大したものではないか

 何事かではないか

 とも思う


 死ぬときどう考えるかはわからないが

 無意味をわたしはおそれない

 少しでも好きになれたなら

 少しでも楽しませてくれたなら

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