ぼくを葬る その他の詩

使いたくない言葉

　こんな言葉を平気で使う人間の言葉は

　二度と真剣に聞く気になれないな

　ついそんなふうに思ってしまうような

　字面を見るだけでも背筋が嫌悪感で焼けただれるような

　そんな言葉があり

　そんな言葉を使う人がいる

　そんな言葉

　増える一方だろうな

　せめて自分は使わず

　それでいながら胸のうちで罵倒はやめない

　自分が使える言葉だけを

　削って尖らせて投げつけて罵って

　腐れた言葉とそれを使わせる性根の悪辣さのこの世からの消滅を

　ひたすらに願って待ちつづける

　いざとなったら黙ればいいさ

　使いたい言葉がひとつもないなら

　攻撃的に沈黙するのみ