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最初から止まっていたかのように
遺体は
目の前にすると
まるで
その人は最初から止まっていたかのように
笑ったり話したりしていたのが幻であったかのように
見る者のこころを叩きつぶす
どうか
思い出が息をかよわせて
無情なる静止にも関わらず
生きたという夢が
最初からなかったことにはなりませんように
最初から死であったとは騙されませんように
記憶の温もりと
死の冷たさを
正しく見据えるかぼそいこころを
崩壊の只中においてもなお
震えながら
授かることが許されますように
遺体は
目の前にすると
まるで
その人は最初から止まっていたかのように
笑ったり話したりしていたのが幻であったかのように
見る者のこころを叩きつぶす
どうか
思い出が息をかよわせて
無情なる静止にも関わらず
生きたという夢が
最初からなかったことにはなりませんように
最初から死であったとは騙されませんように
記憶の温もりと
死の冷たさを
正しく見据えるかぼそいこころを
崩壊の只中においてもなお
震えながら
授かることが許されますように
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