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鳥葬にされながらぼくが思うこと
喰いたまえ、鳥たちよ
ぼくはもう死んでいるから
遠慮は無用だ
ぼくは生きているときに
生けるものたちの死肉をたらふく平らげた
それを罪と感じるほど清らかではないけれど
魂の穢れは
きみたちの喰らう肉とは関わりがないはずだ
ぼくの味はどうだ、鳥たちよ
あんまり旨いものでもなさそうだな
ごめんよ
ぼくは焼き鳥も唐揚げも大好きだったが
その旨味はもらい損ねたらしい
そうしてきみたちが不味い不味いとつぶやきながら喰い散らかし
肉屋の掃き溜めのような惨状を呈するその弔いの場にも
薄汚れたぼくの魂は
アホウドリのような薄ぼんやりした顔で憩っていることだろう