表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
59/916

雪と氷とあなたへの告白

 ぼくたちはやがて震えながら死ぬだろう

 死が崖のように生を途切れさせるその時に

 生まれる前の胎児のように

 これからまろび出る世界の耐えがたい寒気に

 震えながら死を抱きしめるだろう

 そうして雪が降る

 ぼくたちの震えに呼ばれたように

 心臓を刺すように冷たい雪が降る

 どうか口を閉じていて

 あなたのささやきほどに望むものはないが

 かすかに開かれたあなたの唇に

 恋い焦がれた雪が殺到して

 あなたの内側を凍らせてしまう

 それでもいいというのなら

 ぼくはあなたのささやきをくすねてから

 あなたの内側に潜り込み

 凍りついた湖のようなあなたの魂の表面を

 優美に滑りながら踊り歌おう

 そうしてあなたの内側が溶けるのを待って

 あなたが生まれた時のように透きとおった湖水に

 ぼくは首まで浸らせてから死にたい

 あなたの透明な魂と死にたい

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ