表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
530/918

最後の足場

 わたしに価値はないのでしょうか

 答えはない

 優しい人間は

 そんなことはないと慰めてくれるし

 厳しい人間は

 そんなことを訊くなと叱るだろう

 でもそれは答えではなく

 関係を踏まえた引っ張り合い

 だからあくまで自分に問うしかない

 わたしに価値はないのでしょうか

 答えはない

 沈黙は解釈に幅を許す

 わたしに価値はない

 それ以外の言葉は

 わたしに禁じられている

 わたしに価値はない

 それ以外の反語は

 わたしに残されてはいない

 ただなにも決めつけない些少な沈黙が

 わたしの生きている最後の足場を崩さない

 いまにも落ちそうな暗闇の断崖に

 つま先立ちで踏ん張りながら

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ