表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
402/917

死の話

 生きることに価値はないと

 個人的には納得できた

 あとは死だ

 死ぬことに価値はあるか

 死に価値があるのなら

 無価値な生も

 救われるのではないか

 大義のために殉死するとか

 そういう話ではない

 そういう話とはいっさい関係がない

 何の役にも立たず誰の愛にも恵まれなかった

 そう感じながら終わる生が

 救われるかどうかの話だ

 未決の生の可能性についてだ

 救済不可能をどうにかする話だ

 遺された者たちが死を納得するための方便とか

 そういう話ではない

 そういう話にはしたくない

 死んでいく当事者自身の救いについてだ

 知られもせず気にもかけられない死の瞬間のその当人の魂についてだ

 天国とか神の国とか永遠なる浄福とか

 そういう話ではない

 そういう話になってしまうのか?

 そういう話にはしたくない

 そういう話にはしたくないんだ

 死ぬ人間の話だ

 死後の人間の話ではない

 死ぬ人間についてなんだ

 それをどうにかしたいんだ

 どうすればそのことを話せるんだ

 どうすれば死について話せるんだ

 なにも話せないじゃないか

 自分が死のうとしたところで

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ