表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
379/918

怒りと哀しみの詩

 “怒りを歌え、女神ムーサよ”


 世界最古の叙事詩は

 そんなふうに始まる

 怒りこそが

 詩人を言葉に駆り立てたのだろうか

 死への怒り

 世界への怒り


 “死者は誰でも悼まれてよい重さを生者の側にのこして立ち去る”


 “死者は平等であるという思いと、文言は帰するところ自他の鎮魂を基底とするという思いとがこれらの文言を支えたわたしの思想だった”


 二十世紀に生まれ

 二十一世紀に死んだ詩人は

 そんなふうに述べた

 哀しみが

 詩人を言葉に向かわせたのだろうか

 死への哀しみ

 世界への哀しみ


 詩は感情のまだら模様

 怒りは残り

 哀しみは刻まれて

 言葉はいまも

 震えつづけている

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ