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言葉のなかの他人

 ぼくの言葉は

 なぜだかとても

 醜く思える

 書いたときは

 それほど悪くは

 なかったはずなのに


 自分が嫌いなら

 自分の言葉も

 嫌いになるしかないのだろうか

 少しは好きに

 なれるかと思ったのに


 でも

 自分の言葉には

 他人からの影響が

 明らかに見てとれる

 実際に出会った人々や

 本を通して出会った人々の

 残響のような

 影のような

 切れ端が


 それだけは

 嫌いになれない

 他人を好きになれないという

 病癖を抱えてはいるのに

 自分の言葉で

 嫌いになれない部分は

 自分のなかに残る他人

 というのは

 妙なことだ

 醜い言葉の向こうに

 人々の記憶が浮かぶときだけは

 自分の言葉を

 許せる気がする

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