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浮浪者

 たまに足をのばしていた古本屋

 その通り道に

 いつも浮浪者が寝転がっていた

 見るたびに

 なにか話しかけたいような気がした


 でもなにを話せばいいのかわからないし

 声をかけられたいのかどうかもわからないし

 自分がなにを求めているのかもわからないし

 けっきょく話しかけられないまま

 いつのまにかいなくなった


 自分もいつか

 ひとりの浮浪者になるのではないか

 十代半ば頃から

 ずっとそう思っているけれど

 そのわりには

 未だに浮浪者にもなれず

 未だに浮浪者を見ても無視して

 未だに浮浪者への予感だけを育てて

 未だに浮浪者と関わりもせず

 未だに浮浪者と友達になれない

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