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夕焼け狂い

 夕空が赤く染まるたびに

 世界の終わりを眺めているような気持ちになる

 実際のところそれは真実だった

 日々に世界は終わり続けている

 夜という死が一日を終わらせる

 死に際の空は美しい

 下界の輪郭が溶けていく

 ビルも家屋も歩行者も

 一様に影となっていく

 影が引き連れた影が深くなる

 電線が黄昏を三つ編みに絡ませている

 鳥たちが夕闇に群がっている

 遊び疲れた子どもたちが

 鬼たちの目を盗んで公園から帰路につく

 湖に今日も死体が浮かぶ

 路地裏に墓標が建てられる

 遊歩道で人がさらわれる

 そのすべてに夕暮れがたたずんでいる

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