表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/916

廻廊を影と

 薄暗い廻廊かいろうがもう何年も続いている

 陽のさしこむ大道を

 かつては自分も歩いていたということが

 にわかには信じがたくなっている

 見たまえ

 きみの足元の影が

 取り囲む闇と結託して

 きみが続けてきた唯一の身振りすら剥ぎ取ろうとしている


 影のない孤独

 他人から離れて歩いてきたきみが

 ついにその最後の伴侶はんりょまで失ったとき

 きみの歩行はただひとりのものだ

 影のない歩行はきみ自身のものだ


 宙に浮かんだきみの遊歩ゆうほ

 廻廊を経めぐるそぞろ歩き

 たどり着く先がどこかはわからないが

 きみの歩いた軌跡は

 影が後を追うことをめたいまでも

 うつな風が刻み込んでいる

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ