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声の影、言葉の影

 ぼくの声は他人に聞こえているのだろうか

 ぼくの言葉は他人に通じているのだろうか

 いくら叫んでみても

 なにかが伝わったという感覚を持てない

 声の影

 言葉の影のようなものでしか

 ぼくの叫びは伝わらないのだろう


 声のようなものが聞こえた気がしたけど

 なんだ 単なる空洞の反響か

 言葉のようなものが語られている気がしたけど

 なんだ 単なる空虚な風音か

 それがぼくの伝えるすべてだ

 ぼくのこころの成れの果てだ


 影の発する不快なノイズを

 だれかの築き上げる夢のどこかに

 目立たぬラップ音として紛れ込ませよう

 それが不可視のぼくのあがきだ

 死霊の最期の断末魔だ

 ぼくの叫びに価値はなくても

 だれかの価値ある夢に混ざりたい


 夢に憧れる幽かなこだま

 それが葬られたぼくの全力だ

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