お供の話
お供についてです。アイルーではなく。
前の話ぐらいでいいましたが、戦国時代は身分制の時代です。身分制の時代ということは身分は一目でわかってそれに合わせた対応を社会がするということです。
なので、身なりや刀、ちょんまげの形が大事と言いましたが、それ以上に大事なものがあります。
お供です。
この時代、どれだけ困窮しても武士が一人で歩いたりしません。どんな状況でアレ、下人の一人は連れて歩くのが武士で、連れて歩けないものは武士ではありません。
浪人して放浪していても、数人の召使をつれてぞろぞろと歩いていたわけです。それによって自らの身分を誇示し、だからこそ侍として旅先でそれなりの扱いを得ています。
で、何が言いたいかというと、転生者がよく一人でほろほろ歩いていますが、一人で歩いているのは下人です。最下級の奴隷階級とみなされます。さらに服装も珍奇で刀も差していなければもう人間扱いはされません。
即座に絞殺されるならまだマシで、その辺の家に泊まればその場で奴隷として飼われることになります。
あと、武士、大名クラスがお供数人というのもほぼありません。必ず数十人で歩いています。
よくあるのが姫君が野盗に襲われて、という導入ですが、野党に襲われるような供の人数しかつれていないようなのは姫君じゃありません。大名であればその場で小さな戦ぐらいおっぱじめられるぐらいの部隊は引き連れて行動しています。
こういうところをきちんと描写してる戦国転移モノってあんまり見ないですね。
でも、こういう価値観の違いとか描写すると面白いと思うので、一度やってみてはいかがでしょうか。