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未知との遭遇3

 人類植民可能な異世界。その第一報を聞いた各国首脳は歓喜に沸いた。

 人口爆発寸前の地球は救われる。現地に埋蔵される資源によっては、世界中に広がる慢性的エネルギー不足も解決するかもしれない。

 だが、いい事ばかりでもない。


 果たして、向こう(異世界)の勢力は我々を歓迎するだろうか? そもそも、そこには意思疎通が可能な生物が生きているのだろうか?

 まず第一に、意思疎通可能な生物……人間がいたとしよう。人間の組織が自分の利権を害すると思われるよそ者を嫌うのは、自明の理だ。それは彼ら(政治家)自身がよく理解している。

 では、異世界人が自分たち以上の技術力あるいは軍事力を持っていたとしたら? 下手に接触して、またユートピア事件のような惨劇が起きるのではないのか。

 早々にその結論に至ると、緘口令が敷かれた。

 だが、いつまでも指を咥えて向こうの動きを待つのはもったいないし、時間が経つと状況は悪くなるかもしれない。

 そこで未探索(Savage)世界(World)1、通称『SW-1』の情報を偵察するため、少数精鋭の部隊が編成された。


 あらゆる状況を冷静に対処し、確実に障害を排除し、かつ歴史の表舞台に出せない汚れ仕事を片付ける部隊。該当するのは間違いなく国家の剣であり盾でもある、軍特殊部隊の隊員となる。

 さらに、自分の国だけ仲間外れにされた。などといじけて無茶をされないよう、関係各国による度重なる会議によって、最大限の政治的配慮―――これが一番難航したのは言うまでもない―――がなされた人選だ。

 各国が極秘裏に編成した特殊部隊、部隊名はタスクフォース(Task_Force)101。

 グリーンベレーや特殊空挺部隊(SAS)、アルファ部隊。そして特殊作戦群(SFGp)などをはじめとする、それはもう、そうそうたる顔ぶれの無名の集まりである。

 政治的に見ればいつ破綻するか知れたものではない不安定な組織ではあるが、各国は力を合わせる姿勢を見せていた。

 ……今のところは。

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