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第一章 4話 精霊使い

クライン城にて



『二人共、ゆっくりお話でもしようじゃないか』

お茶でも飲みながら、というアルビスは優雅にお茶を飲んでいた


『アルビス様…その、これ、食べてもいいんですか!?』

ハルはテーブルに広がる甘い物や豪華な食事を前にキラキラした目でアルビスを見ている』


『えぇ、お好きなだけどうぞ。後…アルビスって呼んでくれるかな』


いや、流石に名前呼びは…そんなこと思っていると


『気にしないでいいんだよ、私は…王を継ぐ気ないからね』


アルビスの爆弾発言にハルとレインは目が点になっていた


『え、あの、何故でしょう』

ハルは気になっていることを素直に聞いてみた


『んー、そのことなんだけど

君たちはさ…精霊はいるって信じていたりする?』


その問にハルとレインは

『はい、精霊はいると思います』

と答えた


『ふむ、その精霊ってさ……君のことではないかな?レイン君』


ハルはアルビスの言葉にレインの方を凝視する



一方でレインはアルビスを睨みつけていた



『実は私、〝精霊使いなんだ〟』


その言葉にレインは

『なぜ嘘をつく必要が?精霊が見当たりませんが』

精霊使いには、精霊が一人は側にいて精霊使いを護っているはずと付け加えて



『へぇー詳しいみたいだね、なんでかな?』

アルビスはニコリと笑顔を向けるがその笑顔には殺気が含まれていた


それに反応したレインは

本能的にハルの前に立つ


『ふむ、やはりね…レイン君は精霊で間違いないようだ、もしかしてハル君が精霊使いだったり?』


それを聞きレインはアルビスに今にでも斬りかかろうとしていた


すると慌てて


『えっ…ちょっ…レイン、ストップッ!!』


春の静止の声が…


ハルの声に驚きとりあえず剣をおろすレイン、だが警戒は解かずに


『話が見えないんだけども、…アルビス様、俺はそもそも精霊使いではないです。

それに、レインとはずっと一緒にいましたが精霊ではないと思います。小さい時からみんなで遊んでましたから』

ハルは誤解を解こうと必死に話した


『んー可笑しいなぁ、ハル君が精霊使いではないとしたら何故レイン君は普通の人に見えてるのかな』

街を歩いていた時に三人は話しかけられていたりした


『いや、あの、アルビス様!?

レインは精霊ではなくてですね…』


『精霊だよ、ハル君は知らないみたいだね。いいよ、見せてあげようか』

アルビスはそう言うと手のひらを前に出し


『future 』

と、レインに向かい何かを唱えた


すると…

ボフンッと音を立ててると



何と現れたのは可愛らしいうさぎのような猫のような形をした何かだった

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