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プロローグ
-神は存在するのか?
人類の永遠の疑問。 俺は存在すると思う。 なぜかって? そう思っていた方が前向きに生きられそうだし、否定派の人はそもそも信仰心がない。 俺みたいに信仰心の塊のような人間に神は救いの手を差し伸べてくれるんだろう。
-20XX年、4月某日-
ついにこの日が来たのだ。 いつもより二時間早く起きて、近所の神社でお祈りを済まして、学校へと向かった。 背負ったリュックには全国各地の開運のお守りが入っておりパンパンに膨らんでいる。 今日の為にお百度参りだって達成した。 そう準備は万端だ。 神様どうか俺に救いを・・・
学校に着き、廊下に貼られている張り紙を真剣な眼差しで見つめる、60程回見直して私は悟った。
神など存在しない。
2年A組、雨野雫。
2年F組、一途一。