プロローグ3
プロローグを終わらせようとしたら長くなりました、すいません。
空が次に気がついたのはあたり一面真っ白な空間だった。
「どこだ、ここ?」
空の呟きに対して返事は無いだろうと本人は思いながらも呟いただけであったが…
「ここは世界の狭間の空間ですよ☆」
さっきまで誰もいなかったのに返答があることに驚きながら空は声がした方を見る、するとそこにいたのは
「え……神…様?」
「そこは、『なんて美しい女神なんだ‼︎』って返すとこじゃないですか?」
美しいが中性的な顔立ちをしていて女神と言われないとわからない柱が立っていた。なぜ女神と言われなければわからないかと言うと…
「女神様なのに貧乳…いや、無乳だと⁈女神といえばぼんきゅっぼんの理想の女性像じゃなかったのか…」
そう、女神と言われないとわからない最大の原因はその胸が絶壁であったのだ!顔は中性的だがよくよく見れば少しだけ女性らしくまつ毛がパッチリとしていたり唇もプクッとしていたりと美女の類に入るのだがいかんせん胸が絶壁であったり身長が170センチ程と女性の中では高めのために男の娘にも見える、見えてしまうのだった。
しかし、そんな事を一番気にしているのは本神であるために、
「あなたもそうやって女性を胸のサイズで決めるんですか?胸が多少、少しいやかなり小さくったっていいじゃないですか‼︎大事なのは中身なんですー私が邪神にでもなったら世界滅びますよ⁈いいんですか世界滅んで?」
そんなことを背後から黒いオーラを出しながら女神は叫ぶかのように言った、このままいじり続ければ本当に邪神になるんじゃないかと思わせるほどの黒いオーラを纏い始めたのを見て空は慌てて
「い、いや〜女神様ってよーく見るとスッゲー美人だなーホント美人だからさぞかしモテて彼氏とかいるんじゃないですか?」
と聞いてしまった。これがさらなる地雷を踏み抜いてしまったようで…
「ふふふ…彼氏なんて今までできたことありませんよ。ナンデデショウネコンナニワタシビジンナノニ。」
あっこれやっちまったかなと、空が冷や汗をかいて打開策を考え始めると…
「この駄女神が!今から頼みごとをするってのに、なんちゅうことしてるんだ!」
スパーン
と、いい音をたてて突っ込みながら一柱の神が現れた。その柱は細マッチョな体つきをしていて顔も爽やかなイケメンだ、しかし今はその顔を怒りに染めながら(駄)女神に叱りつけながらもなんとか落ち着かせ場を一旦納めてから空に向かい
「初めまして、俺は地球の神をやっていますゼウスだ。そしてここにいるのが異世界アストリアの女神トレンシアだ、お前さんはいま少々厄介なことになっていて頼みごとをしたいんだ。」
(ゼウスって確かオリンポスの神々の中でも偉い柱じゃなかったか?いや、今はそれよりも異世界アストリア?それに流れで忘れてたが世界の狭間?俺は死んだってことか?)
「あー、そうだな、いろいろ混乱しているとは思うがまずは俺たちの話を聞いてくれとりあえず聞いてから聞きたい事は質問してくれれば答えるから。」
そこで空は色々な事情の説明を受けた。
まず、空は死んだ。しかし、死んだ場所は異世界アストリアという所謂剣と魔法の世界の大陸で人種からは魔の大陸と呼ばれ魔力が他の大陸よりも高く魔物が強いことから人種は住めず魔物の大陸となっている、いままで空は魔力なんてもののないとされている地球に住んでおり、いきなり魔力の高いところ(魔の大陸)に行ったせいで重度の魔力酔いを起こして倒れそのまま凍死
次に問題となっているのが空がクマもどき(テトラグリズリー)を倒してしまったことだった。
滅多にないことだが、異世界に空のように偶然行き迷い死ぬことはあるしかし、それだけなら問題はない迷い死んでしまった肉体の場所はそこの世界になってしまうが魂は元の世界に属しているので、死んでしまった世界(異世界)の神様が魂を保護して元の世界にも戻す。これによって世界の魂の数が減ったり増えたりするのを防いでいる。
しかし空はテトラグリズリーを倒してしまいその後に異世界に行ったことによって異世界アストリアのシステムの影響下に入ってしまい空の魂はアストリアと地球両方に属すことになってしまった。そのせいでアステリアと地球の両方で転生が可能になってしまった。そこでアストリアと地球どちらで転生するかを選ぶためにトレンシアとゼウスが空の前にやってきた。
「うーん、と言うことは俺は転生するのをどちらか選べばいいんですね?」
「そういうことだ。」
「そういえばなんであの黒い靄があったんですか?」
「え、えーと…」
トレンシアが空からの質問に対し目を逸らし口笛をヒューヒュー吹いているそんな様子を見たゼウスが
「この駄女神の管理不行き届きだ、通常なら異世界同士が繋がらないように黒い靄ができる前に靄ができそうな魔力の高まりを見つけたらその魔力を散らしたりする。しかし、突発的に例えば人為的なものだったり、ほかの突発的な要因だったりするものによって靄ができてしまうこともあるがその場合は大抵直ぐに靄は消される。だがこいつは靄に気付かずお前さんが死んだことよってあり得ない魂に気付いてやっと靄の存在に気付いて消しやがった。だからこいつの過失だな。」
「えっ?」
………空がトレンシアの方に向くと
「テヘペロ☆」
ふざけた女神がそこにはいた。
ゴンッ
それを見たゼウスはさっきとは比べ物にならない威力の一撃を入れながらも
「あーまぁ、こっち側の過失なんだ、所謂加護を授けてやるからそれで勘弁してくれ。流石に世界を壊すようなものはやれんが。」
空はそんなゼウスと舌を噛んだらしい蹲っている女神を見ながら
(加護をくれる?チートみたいなものか??そんなのほぼアストリア一択じゃないか?まあ、もともとアストリアにしようとは思っていたけど、これが地球でおかしな能力にしてもらったら実験体にされるだろ…)
そこまで空は考えてから
「ええ、わかりました。転生するのはアストリアでお願いします。」
「よしわかった。で、加護はどんなのがいいんだ?」
「そうですね…なら全属性魔法と成長限界突破とかお願いできますか?」
「そんぐらいならお安い御用だ任せとけ。他になんかないか?」
「そーですねぇ…あっそういえば産まれるところとかも選べますか?」
「あぁ、種族は人族しか選べないが環境は選べるぞ、どうする?」
「なら辺境にある貴族の嫡男でお願いします。」
「なんでまた辺境なんだ?」
「辺境ならレベル上げがしやすいと思いまして。」
そう、これから行くアストリアにはレベルという概念があるのだ!倒したモンスターによって経験値が溜まりレベルが上がるそれがアストリアの理システムである。
「なるほどな、まあ、それでしくじって死んだりするんじゃねぇぞとりあえずはもうないか?」
「はい。もう大丈夫です」
「じゃあ達者でな、第二の人生楽しんでな!」
「ありがとうございました、楽しんできますよ。」
そうして俺は細マッチョの爽やかイケメンに別れを告げ意識は徐々に薄れていった…
あれ?女神は?
これでプロローグは終わり…ではなく次は残された神同士の話が入ります本編はそのあとになります。本当に申し訳ありません