プロローグ2
もう少しプロローグは続きます。
なるべく展開を早くしてみたんですがもう少しだけかかりそうです
クマもどきを倒した空はクマもどきの横に立ち観察していた。
「しっかし、こいつはいったいなんなんだ?氷の塊飛ばしてきたのはコイツだよな?それに<気>も纏ってたし…」
しかし、空が最も気になったのは
「コイツ…食えるのか?」
食べられるかどうかだった。
「コイツが食えるんだったらわざわざ寝てる熊起こして狩る必要もないし、コイツだけで2週間位なんとかなりそうなんだが…」
空は祖父に生き残るために刀以外の持ち物を禁じられ食料は現地調達する事になっていた。空が初めて山でのサバイバルを強制させられたのは10歳になったときであったその時はテントや寝袋、食料にライターやフライパンなどキャンプを出来そうな物資が用意されていたが、山でのサバイバルをするたびに物資が減っていきついには刀のみで熊などのいる山でのサバイバルになった最初は熊を狩っても火が起こせず四苦八苦したが今では雨が降ろうと雪が積もろうと火を起こすことができるようになった。
閑話休題
空が目の前で横たわっているクマもどきを食べられるか思案していると目の前のクマもどきと同じ気配を少し先の方から感じた。
(どういうことだ?コイツだけじゃなくて他にも似たような奴がいるってことか?しかしそれにしても気配がいきなり現れたぞ?)
空は山でサバイバルをしているうちに人や動物の気配を探れるようになっていた、この探る術が無ければ雪山で食料となる動物を探す事が出来ないので空は少なからずもこれには自信を持っていた。
(いや、でもコイツの気配もいきなり出てきたしな、気配を消していた…?狩る時にそんな気配は少しもしなかったが他に何かあるのか?)
そこで空が確かめるために空自身の気配を薄くしてその場所まで見に行くと、
(やはりさっきのクマもどきか、それであれはなんだ?クマもどきと同様あれも物理に喧嘩売ってるな)
空の視線の先にはさっきのクマもどきと同じような生物と黒い靄のようなものがあった。
(とりあえずこの色々おかしな現象の原因はあの黒い靄と何か関係があるのか?調べてもなにもわからなさそうだが一応は調べるとするか、となると熊もどきは邪魔だからもっかい死んでもらうか、)
そのまま空はクマもどきの近くまで行き
「シッ!」
背後から一撃で首を刈り取った、クマもどきはその場にドシャッと音を立てながら崩れ落ちた、空はその様を確認すると黒い靄に近づき黒い靄を確認し始めた。
(これは…あのクマもどき以上にオカシイな、靄のくせに薄い一応今のところは害はなさそうだな。」
そして、空が靄に触れた、すると空の視界は暗転した。
「なんだ…これ」
空が靄に触れたと思った次の瞬間にはさっきいた場所とは違う場所に立っていた、辺りを見渡してみても見覚えがあるものは、
「ここにも黒い靄?」
空の立っている所は雪がさっきまでいた所よりも積もっており、山の中のなだらかな斜面ではなく雪原であった、唯一みたことがあるものは背後にさっきと同じ黒い靄があった、それ以外は日本には見たこともない険しい氷山が遠くに見えるだけである。
「ははは、まじか…ファンタジーっぽいじゃなくて本物のファンタジーなのか?とりあえずもう少し考える要素が欲しいな…ここを離れるのは少し危険かもしれないが、この黒い靄は雪原の中じゃ目立ってるし見える範囲なら少しなら探索してもいいんじゃないか?」
空は普段ならこんな危険な事をしたりはしないがさっきから遭遇するファンタジーな事に興奮してしまい取り返しのつかないミスをしてしまう、それに気がつくのはもう少し先になってからであるが…
空が雪原を探索し始めて30分が経過した時症状は次第に現れ始めた。
(なんだ?さっきよりも身体が重くなったような?それに頭痛もする…ここで動けなくなるのは最悪だ、悪化する前にとっとと戻ろう)
しかし、空が戻る為に歩いて10分もすると手足が震え始めてきた。
(ヤバい!確実に何かおかしい、ファンタジーな世界でテンション上がったせいで普段じゃあり得ないミスをしちまった、よく考えれば分かるじゃねぇか俺のバカ野郎明らかに異常な現象にどこともわからない場所で当てもなく探索なんて絶対に不味い…)
そして空が必死に黒い靄に戻ろうとするが手足はどんどん動かなくなり意識も頭痛のせいで朦朧としてきた、
(まず…い、こ…こでた…おれても…しぬだ…け…)
そして、黒い靄まであと少しのところまで来て空の意識は途絶えその場に倒れこむようにして雪に埋もれてしまった…
読んでくださりありがとうございます
できる限り今日中にもう一話投稿して今日でプロローグを終わりたいと思います