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プリズン ホスピタル  作者: バーボン一号
2/3

第一章  密室にて

目を開けると、そこには数週間見続けていた見慣れた天井は広がっていなかった。

その天井は薄汚れていて、所々にひびが入っている。

一目見ただけで、手入れが行き届いていないのは明らかだ。

「 . . . . . 」

え、何でだ?

そうだ。俺はきょう退院するんだ。 なのに何でこんな見知らぬ場所にいるんだ?

「えっと . . . 。」

だめだ何も出てこない。

思い出せ。 思い出せ。 

どんどん記憶が蘇ってくる。

えっと確か今日俺は退院するはずで、学校に行く準備をしてそんで、えぇと、えぇと . . . 。

「はっ、そうだ。」

ボンレスハムを食べたんだ。 ってことはこのわけのわからん状態はハム太のせいか。

くそっ 友達だと思ってたのに。諸悪の根源め、許さぬ。 許さぬぞ。

「はっ、そういえば学校。」

とっさに前の病室の時計があった方向を見やる。

だが、そこに時計はなく、あったのはひびの入った壁だけだった。

そとを見ようとしたが窓には鉄板のようなものがはりつけてあり、ボルトでがっちり固定されている。

その露骨な閉鎖感に危機感を覚え、一気に体を起こし、ドアまで行く。そして手をかける。だが、

「 ガッ . . . 」 返ってきたのは無機質な音だった。そしてそのまま後ろに下がりベットに倒れこみ、

やっとこの言葉をつぶやく

「 . . . . . ここはどこなんだ?」

ん? . . . .

. . . ____________




はっ、と目を開ける。

ん? あぁここか、はぁ . . . 。

体を無理やり起こしてベットに座る。

「よくこんな状境で寝れんな、俺。」

ちょっと自分に感心しつつ、部屋をもう一度見まわす。

すると、寝る前には見なかったものが何個かある。誰かが入ってきたのか?

だとしたら寝たのは失敗だったな。

「あぁあ、起きてりゃ出れたかも、くそっ。」

気持ちを鎮めて周りを見る。まず床に書かれた4の文字、マジックか?

他には、鉄板の近くに小さく wsne と書いてある。なんだ?

5と書いてある壁には、4個の空白があるタッチパネル。

の上に鹿みたいな動物の頭が飾ってある。リアルでビビるな

あとはえぇと、四方の壁に8、5、3、6と書いてある。

部屋の隅には棚がある。これは寝る前からあったな。

扉は相変わらず開かないが、よく見ると鍵穴がある。気づけよ俺 . . . 。何で寝たんだよ。

他にもベッドの枕の隣には、何故か可愛らしいぬいぐるみが置いてある。

「なめてんのか . . . 。」

イラッとして、ぬいぐるみをぶん投げる。すると、ゴッとぬいぐるみらしからぬ音がする。

「なんだ?」

ぬいいぐるみを取って強く握る。中になんか入ってる。

「なんか切れるものないかなぁ。」と言って周りを見る。

「あ!」 ハム太から貰ったボンレスハムを切った包丁がある。

というか食べかけのボンレスハムだけ置いてあるのは何故だ?

変な疑問を持ったまま包丁を持つ。

何の躊躇もなくぬいぐるみの首元から包丁を入れる。ぱっくり開くと箱が入れてあった。

箱を開いてみると、その消しゴムぐらいの大きさの固い物の両端には、S Nの文字がある。

「 . . 磁石だな。」

何故磁石? まいっか。

「ん? SとN、どこかで見たな。えぇとどこだっけ。」

ぐるっと部屋を見回す。sn、sn、sn、

ふと鉄板を見る。近くにwsneの文字。 「あった!」

磁石のSとNは南と北だ。とするとwとeは西、westernと東、easternだな。

ふふっ、これほど英語勉強しといて良かったと思ったことはなかったぜ。

方角繋がりで4が4ではなく四方を表して、wsneの順番通りにすると

 8 3 5 2になる我ながら華麗な推理だ。 ふふん

̻4桁なのでそのままタッチパネルに打ち込む。

「ん?、なんだこの分け方。」

タッチパネルの空白は □□ □□ と、間が空いている。

つまり打ち込むと、83 52となる。変だがそれでもタッチパネルは反応した。

 ピッ といってタッチパネルが上に開く。中には黒い棒状のものが入っていた。

「なんだこれ? ハンコか?」だが棒状のものは開いたりはしなかった。

「わけわかんねー 詰んだー 。」ベッドにダイブする。

「ていうか何でこんなことになってんだよ、」 苛々する。

「誰だよこんな悪戯けしかけたやつ! ハム太かっ? もしあいつならぜってーぶっ殺す!

あいつじゃなくてもぶっ殺す!」

苛々が蓄積して言動が荒ぶる。

数分してやっと気持ちが落ち着く。

はぁ はぁ 駄目だ冷静になれ、はぁ ふぅ。

がばっとベッドから起き上がり、もう一度部屋を見渡す。

棚、鹿、ハンコ、磁石、ボンレスハム うーむ訳分からん。

そういえば棚をまだ見てなかった。

そういって棚に近ずく、だが引き出しがなく天板に穴が開いている。

「 ? 」

ワイヤーで何故か固定してあるが、ゆるゆるで少し揺れるので揺らしてみる。

ガタッ カコッ ガタッ カコッ ガタッ

また中に何かあるようだ。穴からのぞいても暗くて分からない。

だが、光が当たるとキラッと中で一瞬光る。

「反射してる . . 金属?」 だとしたら磁石があったな。

だが磁石が短すぎて中まで届かない。

「くそ、ながくするものねーかなー。」机のあたりを見る。

するとそこには、ハム太のくれたボンレスハムが . . . 。

ボンレスハムは紐で縛ってある場合が多い。つまり

和人は包丁でさっと紐を切り磁石に結ぶ。そしてそれを穴の中に入れる。

「 カチン」 ビンゴ! 和人は人前で言ったらちょっと恥ずかしそうなきめ台詞を言った。

どうせ一人だし . . . 。 慎重に引っ張って上げていく、すると鉄でできた箱が出てきた。

とりあえず開けようとする。だが、ネジで閉まっているその箱を開けることはできなかった。

「くそっ、また詰まった。」

高ぶる気持ちを抑え冷静に考える。 やっぱりハンコと83 52を解かなきゃなぁ。

そして考え込む和人。頭が良いのが取り柄なので83と52という数字をキーワードにして

学校で勉強したことと結び付けていく。


1983年 老人保健法、悪の帝国発言、ファミコン、三宅島噴火

1952年 黄変米問題、日米行政協定、グレーンベレー結成

ちがうな、組み合わさらない

8月3日 尖閣諸島、元寇

5月2日 プリマヴェーラ、ドライゼ銃、東福寺

うーん、駄目だ

元素番号 83番 ビスマス Bi

元素番号 52番 テルル Te 

組み合わせて、ビスマステルル? BiTe . . .

Bite! 意味 かじる 噛む ハ、ハンコをかじるのか?ハンコか知らないが、

おしやるぜ、 「ガッ」 「バキッ」←和人の歯からでた嫌な音

「いたあぁぁ」 なっ、かたすぎぃー なんだよこれ! ってゆうか俺がかじるって断定された

わけじゃないじゃん、何でかじったんだ俺?

代わりにかじってくれそうなものを探す.

. . . 鹿の頭あるし。   ハンコを鹿に口に刺してみる。

「ビコーン」目が光る そのまま口を大きく開いたと思ったら、「バキイィ」一瞬で噛み砕いた。

こえぇ 鹿こえぇ   なにはともあれ成功したので、取り出してみる。

ハンコかと思っていたものは、先端が砕けてドライバーが突き出ていた。

「ビンゴ」2回目だ。 とりあえずドライバーを使って箱を開けてみると、中に紙が入っていた。

「 3六 」 なんだ? 分からねぇ 3六?何で漢数字が混ざってるんだ?

だが、よく見ると紙の下のほうに、ヒント ゲーム関連 と書いてある。

「ゲーム関連? どこが? 心当たりねぇけど。」

何かあるかなぁ 心の中で模索するがやはり分からない。

3六ってまず何だ? 36? 3と6?

「3六、3六、3六 ん?」なんか聞き覚えがある。

何だっけ、ごく身近にあるような気がする、何だっけ、思い出せ何かあったはず。

3六 そうこの音を聞いたんだよ、思い出せ、思い出せ、思い出せば脱出に一歩繋がるはず。

家に帰らなきゃ、明日からは学校も行かなきゃ、灰色の青春は嫌だからな。

 3六 思い出せ . . . そうテレビだ テレビで見たんだ。番組で、

テレビ番組でゲーム、漢数字と数字が混ざる説明をするやつ、 

ふと男の人と女の人が何かを背に並んでいる情景が浮かぶ。

. . . 「 名人 3六歩 . . . 将棋だ!。」

そうだ将棋だ!思い出した、この言い方。

そして3六は座標だ。この部屋で9×9の場所は . . . 床だな。

そう断定して、あてはまるばしょのタイルをおもいっきり踏みつけていく

すると、「ボフッ」といってタイルが沈んだ。それを見逃さずあらに踏みつける。

「ボフッ ボフッ ボフッ」 そして沈んだタイルとタイルの隙間に空洞が見えてくる。

そしてついに空洞がすべて見えそこには、鍵が置いてあった。

「きたっ! やっときた、  どうだお前の自慢の脱出ゲームなんて余裕なんだよっ!

はははははっ ざまあみやがれ! クソ野郎 出たら即行ぶっ飛ばしてやる!」

そして、鍵穴にカギを刺して回す。 「ガチャリ」手応えのある音。

「ふぅぅぅ」と、ため息が漏らしながら目をつぶる。そしてもう一度目を開ける。

家に帰れるはず、という希望と少しの不安を持って和人は、ドアを開けた。


















更新遅れてすいません。 一週間後ぐらいに次を投稿します。

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