表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
緋色の桜  作者: 葉桜
5/5

訪れなかったはずの過去

紅い色。俺には守れなかった色。


明日香が無くした色。


…家族の、色。



女子生徒とすれちがったとき、遠い風が吹いた気がした。

何故かわからないけど、あの人は魔法科だと、すぐにわかった。


俺の胸によぎったのは、


幼い、明日香の笑顔だった。




俺が魔法が嫌いな理由は単純。

家族を殺されたからだ。


明日香の両親と俺の両親は、元々道場で一緒に稽古を受けていた。

結婚してからも、ずっとそうだったみたいだ。道場の跡継ぎが決定して、道場主が明日香の父になっても。

そして、明日香の母親が明日香を、俺の母親が俺を身籠ったとき、明日香の母・紅南<あかな>さんに異変が起こった。


強い魔力による病。


それは、バランスの崩れたこの世界が突然牙をむいた瞬間だった。


紅南さんの容態はみるみる悪くなり、出産は危険とされた。

何故紅南さんだけが病になったのかは、すぐに判明した。


お腹の子供…つまりは明日香だ。


本来人がどうこうしてはいけない魔法を人はあまりに知りすぎた。



その皺寄せの矛先は、紅南さんと明日香に向けられた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ