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緋色の桜  作者: 葉桜
4/5

紅の予兆

なんで明日香が悩んだか、なんてすぐわかる。

その12人に、俺が何かするんじゃないかって思ってのことだろう。

まあ、嘘の下手なやつだから、どうせ小さい嘘もすぐばれるんだけど。


「12人、か…」

「ケイ、あの」

「別になんもしねーよ?」


明日香の目が不安げに揺れる。

こうしてれば普通の女子なのに。


「あ、次技術だから行くわ。じゃな」

「うん…」

明日香に軽く手を振って、今日友達になった山崎俊<やまざき しゅん>と一緒に技術室へ向かう。


途中ですれちがったのは、紅い目をした綺麗な女子生徒だった。




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