プロローグ。~止まった時間と、偽りの名。
このお話は、私が幼い頃疑問に思った
『朝日はのぼる。夕日は沈む…じゃあ、その朝日どこへ行ったの?夕日は、どこから登るの?』とお母さんに聞いていた幼い頃疑問に思ったことをテーマに、Aiに文章化をしてもらい、行間開けたり、ゴビを変えたりした共同制作の作品です。
私自身がゴビの調整や行間、こころを込めて編集しています。
幼い疑問への物語一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。
世界の始まりの国には、決して交わってはならない二つの大いなる光があった。
東の天界を治めるは、爽やかな白銀の光を放つ白獅子の化身、朝日の神ソル。
西の冥界を治めるは、燃えるような紅蓮の炎を纏う火の鳥の化身、夕日の神ルナ。
二つの神格は、世界の陰陽のバランスを保つため、中央にある人間の国を挟んで、絶対に巡り合わないよう世界の法則によって定められていた。
しかし、ある時、人間の王が禁忌の魔術に手を染め、地上の時間を「正午の十二時」でピタリと止めてしまう。
太陽が天の真ん中で静止したことで、世界の巡りは狂い、ソルもルナもそれぞれの空へと進むことができなくなってしまった。
「地上の様子を見てこよう。神の姿では人間に畏怖を与えてしまうな」
異変を察した二人は、示し合わせたわけでもなく、それぞれ美しい人間の姿へと変装し、時間が止まり薄暗い影が落ちる人間の国へと降り立った。
街の路地裏。
魔術の暴走によって崩れかけた瓦礫から、一人の人間の子供を救おうと、二人の男女が同時に飛び出した。
それが、すべての始まりだった。
「大丈夫かい?」
「怪我はない?」
子供を安全な場所へ避難させ、ふと顔を見合わせた二人。
男の姿となったソルは、目の前の女性が持つ、激しくもどこか哀愁を帯びた温かさに目を奪われた。
女の姿となったルナもまた、目の前の男性が放つ、爽やかで全てを包み込むような眩しさに、一瞬で心を奪われていた。
お互いが、世界の裏側にいる宿敵であり、もっとも遠い存在の神であるとは知る由もない。
「私はハル。君の名は?」
「……アキ、と申します」
正体を隠すために交わした、偽りの名。
二人は止まった時間を動かすという共通の目的のため、手を携えて行動を共にすることになった。




