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いつものように、私は、サイクリングを終えて家に、帰った
夜中の涼しい時間帯に、私は夏になると、そんなことを、繰り返していた
茶の間を横切ろうとしたとき
弟が言うのである
「なあ、兄貴、いつも、向こう街のコンビニまで行くってことは白川橋、通るよな」
何のことなのか、今一つ分からなかったが
「いや、実は、友達の親父が警察官なんだけど、昨晩、橋の前の休憩所で、人がなくなってたっていうんだ、だから・・」
見たというのか、そう言いたいのだろう
何時も通っているが、わざわざ見た記憶はないし、何時も通っているから逆にわからないこともあるかもしれない
私は首をかしげて、さあ、とぼそりと返事をすると、部屋に帰って勉強を始めた
次の日も、同じ時間が来ると外に出てサイクリングを始めた
いつもと同じ道だが
その日は、改めて、何時も気にしない
その駐車スペースに目をやると
白い車が止まっていた
暗い中、目を凝らすと、中に、人がおり
こっちに手を振っているようであった
私は怖くなり、スピードを上げて、家に帰ると
居間に弟がいた
「車の中に人がいてさ、こっちに手を振ってたよ」
弟は聞き返した
「それってどんな車だった」
私が白い車だというと
昨日も同じ色であったという
そのあとナンバープレートの県まで教えられたが、幽霊など本当にいるとそう思っているのだろうか
しかし、私はまた同じ道を通ることに少しばかりの違和感を覚えていた