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沙良姉の提案で、皆で手をつなぎベクトに入ると、全員が同じ場所に出ることが出来た。
転移した先はところどころ傷のついた石の壁で作られた、まさにダンジョンのような場所だった。
「こういう場所に転移させられたってことは、やはり、そういうことなのだろうな」
「そうでしょうね」
うちは全員でゲームをするので、それなりの知識を持っており、オタク気質な男性陣はこういうときの知識も豊富だ。
「まずは周囲の安全確保、持ち物の確認ってところだな」
竜兄がそう言うと、みんなアイテムボックスの中身や持っている物を地面に並べ始めた。
周囲の安全と言っても、裏は何もないただの壁で、一本道なのだ。向かってくる敵を警戒すれば安全確認は出来る。ただし、エンカウントした敵を倒せるかどうかは別だが・・・
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アイテムの確認が終わった。
整理するとこんな感じだ。
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スマホ 6台(竜兄が2台持ってた)
白箱 5個
懐中時計 1個
RNB-30 1個
クマ 1匹
謎の金属塊 1個
筆記用具 1セット
謎の板 1個
DRM 5個
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スマホの電波はつながるが、GPSだと自宅にいることになっているため、現在地をスマホで記録することは出来そうになかった。
金属塊は和人が謎の板は竜兄が持っていて、能力に関係ある物として配布されたらしい。
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~謎の金属塊~
耐久値【70,000/70,000】
潜在値【0】
付与効果
耐久値回復
耐久値上昇
説明
耐久値が高い金属
構成物は不明
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~謎の板~
耐久値【400/400】
潜在値【0】
付与効果
耐久値回復
表示
説明
考えた物を表示させることが出来る
白箱との接続も可能
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解析した結果はこう表示された。
【空間】には空間把握というかマップ形成のような能力も持っているらしいので、その情報を共有するための物だろう。
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~ DRM ~
耐久値【500/500】
潜在値【100】
付与効果
耐久値回復
自動帰還
変形
説明
中に入れられた3Dモデルのデータと同じ形状に変化することができる。
実際にあるものを模倣することも可能
上限容量1000×500×300
ダンジョン入場の初回特典なので、性能は……
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こんにちはyoshikeiです
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
今後ともよろしくお願いしますm(__)m